2019年01月21日

「葬儀の日」松浦理英子

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主人公は葬式に雇われて泣く『泣き屋』です。
そのライバルといいますか、表裏一体なのが『笑い屋』。
仕事のたびに必ず顔を合わせる存在です。
ところが昨日の葬式に彼女は来ませんでした・・・・。
これはどう解釈したらいいんでしょうね。
『笑い屋』の彼女というのは実際に存在したのか。
それとも『泣き屋』の彼女の心の中の存在なのか。
表題作他2編収録ですが、私は「肥満体恐怖症」がよかったです。
大学の女子寮に肥満の先輩3人と同室する肥満を嫌悪する主人公。
先輩たちにさんざんいびられるのですが、ひたすら辛抱し、こっそりと些細な復讐をします。
もう1編の「乾く夏」という作品もそうなんですけど、どれにも男性を拒否しているといいますか、嫌悪しているようなところがありますね。
女性の同性愛的な雰囲気があります。
といってもレズビアンとかそういうのではないのですが。
男性崇拝の否定みたいな感じでしょうか。
ラベル:小説
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2019年01月19日

「読む餃子」パラダイス山元

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餃子を愛し、会員制の「蔓餃苑」という店まで始めてしまった著者。
市販の餃子をひたすら調査し、旅に出れば餃子の店に飛び込み、ひたすら新餃子の開発にも励んでおられます。
パリで餃子の講習会まで開いたとのこと。
しかしここまで餃子を追求した本を出しておられる人はいないでしょう。
ラーメンやカレーの本はありますけども。
いろんな角度から餃子を考察しておられます。
なぜ餃子丼がないのかという疑問には私もなるほどと。
ありそでなさそな餃子丼。(笑)
餃子定食はどこにでもあるのに。
東京ディズニーシーにはギョウザドッグなんてあるそうです。
それなら丼があってもいいではないですか。
この本はまさしく読む餃子。
たっぷりと餃子への餡、いや、愛が詰まっています。
ラベル:グルメ本
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2019年01月17日

「果つる底なき」池井戸潤

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銀行員、伊木の同僚である坂本が急死します。
アレルギーのためのショック死だとのことです。
坂本の車の中に何者かがアシナガバチを忍ばせ、それに刺されてのアナフィラキシーショックによるものです。
警察はこれを殺人と見ます。
実は死んだ坂本の妻は伊木のかつての恋人でした。
伊木の元を訪れた刑事は遠回しに伊木に疑いをかけてきます。
坂本はなぜ死なねばならなかったのか。
これは殺人なのか。
坂本は死ぬ直前、伊木に「これは貸しだからな」という謎の言葉を残していました。
その言葉はいったい何を意味するのか。
真相を探るべく、坂本のパソコンから死ぬ直前までの仕事を調べるうちに、伊木はいろんな不審に突きあたります・・・・。
半沢直樹シリーズ下町ロケットシリーズなどで人気の池井戸潤氏のデビュー作です。
第44回江戸川乱歩賞受賞作。
作者は元銀行員ということで、実にその経験と知識を活かした作品となっていますね。
といっても私はそちら方面はちんぷんかんぷんですけども。(笑)
しかし些細な部分でもその経験によるリアリティからくる周到さが土台をがっちりと固めてるなという印象を持ちます。
不正やいびつに膨れ上がった組織、それを利用して肥え太っている卑しい人物たちに抵抗する正義感。
デビュー作からその姿勢は明快です。
ラストはちょっとバタバタと強引に風呂敷を畳んだ感を持ちましたが、このあたりは謎解きミステリーの宿命ですかね。(笑)
ラベル:小説
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2019年01月15日

「教科書に載っていないUSA語録」町山智浩

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週刊文春の連載コラムを文庫化。
2009年~2012年分が収録されています。
著者はアメリカのカリフォルニア州に在住。
日常生活やテレビ、ラジオで耳にした気になる言葉を紹介しておられます。
たいがい失言やあまりいい意味でつかわれることのない言葉ですけどね。
だからこそ笑えます。
日本でも政治家や芸能人がついついポロッと失言してしまうことがよくあります。
ネット社会になって誰でも気軽に発言できるようになったのでなおさらでしょう。
ちょっと前にも某お笑い芸人が審査員の大御所芸人に対して失言し、大きな問題となりました。
これは海外でも変わりません。
口は災いの元とはよくいったものです。(笑)
ラベル:エッセイ
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2019年01月13日

「天才 勝新太郎」春日太一

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勝新太郎といえば私にとっては座頭市ですね。
逆に言えばそれしか知らないのですが。(笑)
しかし本人もこの役には相当入り込んでいて、自分でも勝新太郎なのか座頭市なのかわからなくなるほどだったようです。
そして制作の現場は脚本なんてあってないようなもの。
すべてその場その場の勝のひらめきで話を作っていったとのこと。
スタッフはたまったものではありません。
かなり壮絶な現場だったようですね。
自分で納得できない演技は絶対にやらない。
黒澤明監督と喧嘩して「影武者」を降りたのは有名な話。
そんな勝の役者として、そして制作者としての生き様が描かれています。
豪快で奔放なイメージの勝ですが、それを演じていた部分もあったようですね。
実際は人懐っこく繊細な人柄だったようです。
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