2018年01月23日

「素数たちの孤独」パオロ・ジョルダーノ

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アリーチェは幼少期スキー中に事故に会い、脚に一生癒えない傷を抱えます。
そして拒食症であり、周りのリーダー的な女の子に憧れているものの仲間に入ることができません。
いっぽうマッティアは飛びぬけた数学の才能を持っていますが心にトラウマを抱え、誰とも打ち解けようとしません。
自傷癖があり孤独に生きています。
そんな2人が同じ高校で出会います・・・・。
アリーチェとマッティアの友情であり恋愛を描いているのですが。
う~ん、だからなんなのという印象しかなかったですね。
それぞれ心に傷を抱えた2人の思春期の繊細さや、そこから逃れられない重さのようなものは感じましたけども。
なのでけっこう暗い話ではあります。
ですが読後感はさほどでもなかったですけどね。
イタリア最高の文学賞であるストレーガ賞を受賞し、200万部のベストセラーになった作品だとのこと。
私にはそこまでとは思えませんでした。
ラベル:海外小説
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2018年01月21日

「日本焼肉物語」宮塚利雄

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誰もが好きな焼肉ですが、さて焼肉という料理はどこから来たのか。
そもそも日本人はいつごろから肉を食べ始めたのか。
そういうところから始まりまして、焼肉という料理や焼肉屋の歴史を徹底的に調査した一冊です。
焼肉といえば朝鮮・韓国料理というイメージを持っている人も多いと思いますが、そもそも韓国には日本式の焼肉はないんですね。
カレーライスやトンカツなどの洋食と同じように、日本人が自分たちの口に合うようにアレンジされた料理です。
そもそも朝鮮の焼肉にはカルビくらいしかなかったとか。
日本のようにロースだなんだといろんな部位を焼き、つけダレで食べるというのは日本のオリジナルだそうで、これは例えばすき焼きに溶き卵をつけて食べるような習慣が焼肉においても定着したのだろうと。
川崎のコリアンタウンにある老舗の焼肉屋主人によると焼肉はやはりタレで食べるのが最高とのことで、塩で食べる人もいますがステーキならともかく焼肉に塩は合わないとのことです。
私もこれには賛成で、塩で食べるのが通みたいな風潮には反対したいですね。
タレで食べてこそ焼肉だろうと思います。
というわけで日本のタレ産業についてもページが割かれており、焼肉のタレといえばやはり「エバラ焼肉のたれ」と「モランボン ジャン」ですね。
これらのタレが出てきたときのことは私も印象に残っています。
家庭での焼肉の普及に大きく貢献したと思います。
焼肉屋では無煙ロースターの登場でしょう。
煙もうもうの中で食べるのもいいものですが、やはり服や髪に匂いが染み付くのを敬遠する人は多い。
この無煙ロースターのおかげで女性客や家族づれも増えました。
いやしかし、この本を読んでいたら無性に焼肉が食べたくなってきました。(笑)
ラベル:グルメ本
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2018年01月19日

「喰らう読書術 一番おもしろい本の読み方」荒俣宏

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読書についての本っていっぱいありますよね。
私も読書が好きなのでそういう類の本を見れば購入しています。
この本では読書は『精神の食事』であり『栄養』であると書いておられます。
なるほどと思います。
そして著者の読書の経歴を紹介しつつ具体的に本も紹介しておられるのですが、そのラインナップはほぼノンフィクションで結構マニアック。(笑)
なのでこのあたりでベストセラー小説好きな読書家たちは振るい落とされるかもしれません。
またいろんな人が『読書術』なんて書いておられるのですが、でもそんなの人によってさまざまなわけで。
その人の読み方が他の人にも通用するかといえば決してそんなことはない。
著者が共感したからといってその本に皆も共感するわけでもない。
ということで客観的な視点で読むべきですね。
読み物としては面白いですが、あくまで参考程度に。
やはり読書なんてのは自分の好みでマイペースで読むべきでしょう。
ラベル:本・書店
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2018年01月17日

「泥の河 蛍川 道頓堀川」宮本輝

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3冊分を一度に読めるお得な一冊。(笑)
大阪の堂島川と土佐堀川がまじわるあたりに住んでいる8歳の信雄。
家は食堂を経営しています。
信雄は近くの橋の下に繋がれている舟に住んでいる喜一という少年と友達になります。
病弱な母と姉と暮らしている喜一。
3人はどのようにして日々の暮らしをたてているのか。
信雄の家が店仕舞いをして明日引っ越そうというある日、喜一の住む“家”がポンポン舟に曳かれていきます。
ひたすら追いかけて呼びかける信雄・・・・。(泥の河)
舞台は北陸富山。
竜夫の父重竜は若い頃は北陸でも有数の商売人でしたが、やがて事業に行き詰まり60歳を過ぎた今はもう立て直す気力もありません。
やがて重竜は亡くなり、竜夫と母の千代が残されてしまいます。
今後の生活をどうするのか。
そんな中、竜夫は近所の銀蔵爺さん、幼馴染みの英子、千代と一緒に一生に一度といわれるほどの蛍の大群を見に行きます。
竜夫たちが目にした光景は・・・・。(螢川)
武内というマスターが宗右衛門で営むリバーという喫茶店で働いている邦彦。
就職も決まらずマスターの誘いもあって、このままリバーで働いていくかとも考えたりしています。
武内には政夫という息子がおり、邦彦とは友達です。
政夫はあまり家にも寄り付かず、武内との関係はうまくいっていないようです。
武内は昔、賭けビリヤードで生計を立てていた時期があり、その血を引いてか政夫も同じ生活をしています。
その2人が大晦日の夜にビリヤードで対決することになるのですが・・・・。
タイトルからわかるように、どの作品も川を背景としています。
出会い、別れ、友情、男と女、親と子、今後の人生、いろんなテーマが描かれています。
どれも決して明るい話ではありません。
どんよりとしたイメージですね。
ですが独特の風情を感じるのは決して時代のせいだけではないでしょう。
もちろん作者の持ち味あってのこと。
やはりこんなじゅわっと味が沁み出るような小説が私は好きですね。
ラベル:小説
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2018年01月15日

「くすぶれ! モテない系」能町みね子

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モテない系とはなんぞや。
著者曰く、「100%モテないわけじゃない、彼氏やダンナがいることもある、でも『モテないオーラ』がモワモワとにじみ出ている・・・・」という女子のことだそうです。
でまあ、いろいろとモテない系の見た目やら言動について書いておられるわけですが。
こういうのを読んで系列として連想するのは、やはり酒井順子の「負け犬の遠吠え」や雨宮まみの「女子をこじらせて」ですね。
なんですけど、どうもそれらに比べると印象が薄いといいますかピントがぼやけているといいますか。
やはりコンセプトがいまいち明確ではないんじゃないでしょうか。
モテない系というわりには「彼氏やダンナがいることもある」と定義しておられるあたり、それですでにぼやけてしまっています。
「モテない」ではなくあくまで「モテない系」なんだとの言い分があるんでしょうけど。
で、著者がイメージしているのは具体的にはどういう女性たちなのかといいますと、「いわゆる文科系女子だとかサブカル系女子だとかいう人々に当たるでしょう」と。
これもまた曖昧といいますか浅いといいますか。
「CanCam」とか「JJ」とかの系統をモテ系と定義しておられ、その正反対のベクトルとしてそれらの人たちをモテない系と定義しておられるようです。
そのあたりも詰めが甘い。
著者の中ではそうなのかもしれませんが、もひとつ説得力に欠けます。
まあ露骨にモテない女なんてのをジャンル的に定義するとそれこそ差別にもなりかねませんので(笑)、このあたりが無難な落としどころなのかもしれませんが。
著者の意気込みはわかるのですが、どうも空回りで終わってしまってますね。
ラベル:エッセイ
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