2011年02月14日

「タケノコの丸かじり」東海林さだお

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ご存知、東海林さだおの丸かじりシリーズ。

ランダムに読んでいますので順番はバラバラですが、これは15作目とのことです。

しょっつる、ナンプラー、アンチョビなどを使って即席のクサヤを作ってみる「即席クサヤ作成記」。

イタリアと日本を融合させて丼を作った「ピザ丼誕生秘話」。

相変わらずバカなことを、いや、探究心旺盛でいらっしゃる。

そんなB級グルメだけではなく、表題作ともいえる「錦水亭の筍コース」では京都の錦水亭で筍のフルコースを楽しんでおられます。

「カレーラーメンはなぜないのか」というのもありますけど、どこの店でもというわけではありませんが、ないことはない。

「造幣局の「通り抜け」」では、タクシーの運転手が「大阪人で通り抜けに行ったことない人はおらんでしょう」とおっしゃったらしいが、そんなことありません。

私はいまだにいったことない。(きっぱり 笑)

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 08:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月11日

「長崎ぶらぶら節」なかにし礼

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舞台は長崎の丸山遊里。

芸者の愛八はあまり器量はよくありませんが芸達者で、丸山でも五本の指に入る名妓です。

そんな愛八が恋したのが長崎を研究する古賀十二郎。

古賀に歌の才能を認められた愛八は、長崎に伝わる古い歌を古賀と一緒に捜し歩くことになります。

そんな中でみつけたのが「長崎ぶらぶら節」。

やがて詩人の西條八十が日本の民謡を訪ねるという企画で長崎を訪れ、愛八の歌を聴きます。

その才能を認めた西條は愛八の歌う「長崎ぶらぶら節」をレコードにします。

ラジオにも歌声が乗り、愛八の名前は全国に知れ渡るようになります・・・・。

大まかに書くとこのような内容ですが、その中には愛八のひたすらな生き様、切ない恋心、後輩のお雪に対する涙ぐましい無償の愛が描かれています。

特に最後のお雪に対しての尽くし方、古賀への想いは壮絶とさえ言えます。

まさに愛八の精一杯生き抜いた人生の物語です。

心が浄化されるような小説ですね。

長崎弁で交わされる会話が暖かく、土地に根ざした生活観が滲み出ているのも大きな魅力です。

ラベル:小説
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2011年02月07日

「ニッポン居酒屋放浪記 望郷篇」太田和彦

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シリーズ第三弾。

今回も北は札幌から南は那覇まで、いい居酒屋を求めて飲み歩いておられます。

羨ましいと思うやらハードだなと思うやら。

ただ気になる記述がいくつかありました。

飲んだあと車で宿に帰ったとかマズイんじゃないいでしょうか。

あげ足取ってすみません・・・・。(笑)

ラベル:グルメ本
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2011年02月04日

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん

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東京のはずれにある「まほろ市」。

そんな街で多田啓介は便利屋を営んでいます。

ある日、高校時代の同級生、行天春彦と会うのですが、どこにも行くあてのない行天は多田の事務所に居候することになります。

便利屋に舞い込む仕事を二人でこなしていくわけですが・・・・。

連作短編のような構成となっています。

主人公が便利屋という設定となりますと、パターンとしては舞い込む仕事先での人間模様であるとか、いろんなトラブルに巻き込まれてドタバタするとかということになりますね。

どちらかというとこの作品は後者でしょうか。

もちろん前者にも跨っていますが。

第135回直木賞受賞作なのですが、読み始めて「これは直木賞とかいうのとは違うだろう」との印象を持ちました。

しかし読み進めていくと流れるテーマが明確になってきて、なるほどただの便利屋トラブル始末記ではないのだなということがわかります。

責任感のあるきっちりとした多田とちゃらんぽらんな行天のコンビですが、どこか通じる部分もあるのです。

ある理由で離婚し、いまだに重いものを抱えている多田。

幼い頃から虐待を受け、変わり者な人間になってしまった行天。

そんな二人だからこそ理解できる「幸福」への思い。

作者からのメッセージも明確に込められています。

文章も上手い。

星という裏側の世界の人間が出てきてのやりとりも、ハードボイルド小説でいけそうな歯切れです。

もう一冊か二冊、シリーズとして読みたいなという気もしました。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 14:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 『み』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする