2011年05月02日

「お江戸の若様 右京之介助太刀始末」高橋三千綱

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右京之介助太刀始末シリーズ第二作です。

しばらく江戸を離れていた右京之介が帰って来ます。

しかし道中ずっと何者かに後を付けられていました。

どうやら隠密を斬ってしまったため、刺客が右京之介を狙っているようなのです。

そこに抜け荷をやっている連中とのやりとりも絡んできて・・・・。

相変わらず右京之介のキャラがいい。

颯爽飄々としていて、いかにも高橋作品を思わせる主人公です。

昔からの作品もそうなのですが、どれも主人公は作者の高橋氏とイメージが重なるんですよね。

今回はついに右京之介の素性が明らかになります。

やはりただの素浪人ではなかった。

そしてこのシリーズの特徴として、SF的な設定があります。

右京之介になぜか『平成』時代の記憶があるというものです。

前作ではこのような設定は不要ではないかと思いそれは今も変わらないのですが、なるほど解説の勝目梓氏が指摘しておられるように右京之介の思想はこの時代のものではありません。

勝目氏は「小説的なリアリティを与えるためになされた作者の、大胆なSF的な工夫」と読みます。

なるほど。

今回は『昭和』の記憶があるという脇役も出てきます。

となりますとこのシリーズ、ますますその設定を生かした方向に持っていかなければなりますまい。

時代小説としてはどうしても軽い印象ではありますが、まあこれはこれでどのようになるのやら。

なんにせよ読んでいて面白いですしね。

次の「お江戸の用心棒」も楽しみに読ませていただきましょう。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 18:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする