2011年08月16日

「リボルバー」佐藤正午

Cimg1765

公園で女が男に暴行されているのに遭遇した高校生の少年。

その男に殴り倒され、蹴られ、地面に這いつくばります。

「今度会ったら殺してやる」

恨みを持つものの、少年にはなすすべがありません。

しかし偶然にも警官から奪った拳銃がごみ箱に捨てられているのを拾います。

これさえあれば自分でもあの男に復讐することができる。

少年はその拳銃を持って、長崎から男が行った札幌に向かいます。

それを追う同級生の女の子と拳銃を奪われた不始末で警官を辞職した男。

それとは別に札幌に向かう二人の酒好きギャンブル好きの男たち・・・・。

作者はこれをサスペンス小説とあとがきに書いておられますが、あまりサスペンスという気はしませんね。

それはやはりとぼけた二人組が緊張を緩和しているせいもあるかと思います。

こういう人物を設定するところが佐藤正午なんですね。

札幌に着き、目当ての男を探し当て、拳銃を突きつけた少年は・・・・。

サスペンス小説としてはカタルシスに不満がありますし、青春小説として読むには視点を分け過ぎですし。

やはりこれは二人組の放浪小説として読むのが正解かと。(笑)

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月14日

「おいしい日常」平松洋子

Cimg1766

著者はエッセイストでありフードジャーナリスト。

この本はタイトルどおり「おいしい日常」を3章にわけて書いておられます。

まず最初の章は『うちの「おいしい」』。

著者が普段自宅で食べておられるものを紹介しておられます。

それぞれレシピ付き。

次の章は『わたしの調味料』。

塩であったり味噌であったり醤油であったり。

もちろんこだわりの逸品です。

これもそれぞれの発売元を紹介しておられます。

そして最後は『「おいしいを探して」』。

食いしん坊としては、美味しいものがあると聞けば西に東にと奔走してしまうもの。

著者も餅を食べに京都へ、白熊を食べに鹿児島へ、そばを食べに山形へ、蛤を食べに三重へ、フグを食べに大阪へ・・・・。

お忙しいことで。(笑)

巻末には東海林さだお氏との対談も収められています。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ひ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月12日

「文芸誤報」斎藤美奈子

Cimg1769

紹介されている本は全部で172冊。

新人のデビュー作からベテラン作家の作品まで網羅しておられます。

芥川賞や直木賞の予想なんかもしておられまして、当たっていたりはずれていたり。

斎藤氏のスタンスはフェミニズムであり左寄りではありますが、ピリッとスパイスが効いていて面白い。

最後にこの本を取り上げて批評しておられるあたり、あとがき代わりのお遊びでもあり自己弁護ともいえましょう。(笑)

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月10日

「検屍官」パトリシア・コーンウェル

Cimg1763_4

たまには翻訳物でも読んでみるかと購入。

日本でもベストセラーを続けている検屍官シリーズの第1作です。

週末になると町で起こる一人暮らしの女性を狙った連続殺人事件。

紐で縛られ残虐な姿で殺された被害者たちを、美人検屍局長のケイ・スカーペッタが検屍します。

共通しているのは、レーザーを当てたときに光る物質がすべての被害者から検出されていること。

これがどのような手がかりになるのか。

そして事件のデータを入れているコンピューターへの侵入。

検屍局から情報が漏れているのではないかと、スカーペッタの立場が危うくなります。

誰かがスカーペッタの仕事を妨害しようとしているのです。

犯人はどのような人物なのか。

スカーペッタを陥れようとしているのは犯人なのか、別の人物なのか。

やがて魔の手がスカーペッタにも・・・・。

物語に入り込むまでに少し時間がかりました。

そのせいかスカーペッタの苛立ちや、4人目の被害者の夫の嫌疑を頑なに否定する気持ちがわからず。

夫のローリー・ピーターセンにはかなりの状況証拠があるというのに。

前者は女性にとって(すべての人にとってですが)嫌悪すべき犯罪に関わらなければならない気持ちがそうさせるのか。

後者はいけすかない部長刑事のマリーノに同調したくないからなのか。

読み進めていきますとたしかにそれもわからないでもない。

あとは恋人のビル・ボルツのキャラクターがどうもなぁ。

物語(読者)を振りまわすために無理やり設定したようなキャラです。

そしてこの検屍官という仕事はこんなにも事件の捜査に首を突っ込むものなのかという疑問を持ちながら読んでいたのですが、訳者のあとがきによりますと日本とは違いどうやらそのようなんですね。

海外の小説の場合、そのような日本とは違った事情を前提として読まなければしっくりこない部分があります。

この作品が出版されたのはもう二十年以上前。

コンピューターやDNA鑑定について時代を感じさせるのはやむを得ませんね。

ラベル:海外小説
posted by たろちゃん at 05:03| Comment(0) | TrackBack(1) | 『は』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月08日

「吉田電車」吉田戦車

Cimg1762

人気ギャグ漫画家のエッセイです。

ペンネームに引っ掛けたタイトルのシリーズ第2弾ということで、今回は電車の旅をテーマに。

伊勢神宮にお参りするため、近鉄電車に乗り伊勢に向かう吉田氏。

もちろん参拝だけではなく伊勢うどんを食べたり水族館を見学したりいったことが、ギャグ漫画家の視点でレポートされます。

厄払いのために佐野厄除大師に仲間とぞろぞろ出かけたり。

どれも著者のさりげない日常なのですが、思わず笑ってしまうのはさすがにギャグ漫画家としてのセンスでしょうか。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 『よ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする