作家には食通といわれる人がかなりいらっしゃいますよね。
誰それと名前を挙げればきりがありませんけども。
いろんな作家さんが食について語っておられます。
食大好き、文壇にも興味ある私としましては、作家の食エッセイはせっせと収集する対象であります。
今回読みましたのは檀一雄。
檀一雄といえば、食通の作家ということで必ず名前の挙がる人でありましょう。
この本では、その食べ歩き放浪は日本国内に留まらず、海外にも及んでいます。
正直言いまして、作家の食エッセイは退屈なことが多いんです。
でも本書は違いましたね。
各土地で名の知れた一流店に入るよりも、そこらの大衆食堂のような店で地元の料理を楽しみたい。
もちろん酒付きですが。(笑)
そんなスタイルですし、なによりご自身が料理されるんですよね。
だから行った先の市場では必ず素材を購入し、実際に自分の手で料理を作られます。
そのあたりが料理評論家と呼ばれる人たちとの違いでしょうか。
しかし昭和四十年代という時代に、国内だけではなく海外にまでそのような食べ歩き放浪をされていたのはすごい。
ラベル:グルメ本