「パブ・パピヨン」。
腕に覚えのある猛者たちが集まる男の酒場です。
そんな店のテーブルに4人の男が集まって飲んでいます。
元警察官で射撃の名手である金久木、元レスラーのベアキル、手裏剣と小太刀の名手ハヤ、大型獣のハンターでサバイバルに長けているブル。
そこに声をかけてきたのがレッドムーン・シバと名乗る男。
4人を相手に山中で真剣勝負をしようというのです。
それぞれの得意な武器で相手をしようと。
男たちは売られた喧嘩を買います。
いや、喧嘩ではありません。
男の誇りと命をかけた戦いです。
レッドと4人の戦いが山中で展開されます・・・・。
いやあ、壮絶でしたね。
すごいわ、こりゃ。
最後までドキドキハラハラしながら読みました。
作者の銃やサバイバルに関しての知識がきっちりと土台を作っています。
これはまさしく経験によるものなんでしょうね。
男の命がけの戦いを柱に据え、自然に対しての愛着や動物の命というものに対しての敬意も描かれています。
いい小説でしたが、それだけにケチをつけさせてください。(笑)
まず最初に舞台となる「パブ・パピヨン」という酒場。
主人がフランス人であり、集まる男たちがベアキルだのブルだのレッドムーンだの。
その雰囲気からして外国かと思いました。
しっかりと日本なんですが。
だいたいそんなカタカナのニックネームで呼ばれている連中が集まるような酒場なんてあるのかと。
松本さんがマッチャンと呼ばれていたり、竹山さんがタケヤンと呼ばれていたりというのはよくあると思うのですが。(笑)
そんな外国風の設定にしないと話が作れないのかなぁと思うとちょっと残念。
しかしそれが雰囲気を盛り上げているんですけどね。
あと、レッドと4人のサバイバルのレベルは、はなっからレッドに軍配が上がっています。
スタート時点やその後も4人を皆殺しにすることができたわけですが、あえてレッドは1対1の戦いを挑みます。
それがフェアといえばそうなんでしょうけども、ちょっと白けてしまうのも事実。
それならもう少し違う設定もありではなかったのか。
そしてエピローグは明らかに不要です。
まさに蛇足。
まあなんやかんやと書きましたが、よかったです。
男の小説ですね。