2012年01月12日

「鳥葬の山」夢枕獏

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短編集です。

どれも幻想小説といえばいいんですかね。

表題作はチベットで鳥葬を見た主人公が、それ以降帰国してからも悪夢にうなされる話。

鳥葬というのは、遺体をハゲワシに処理させるという儀式です。

悪夢どころか現実では烏の群れに追いかけられて・・・・。

八編収録されていますが、どれもなんだかなぁ。

「超高層ハンティング」なんてまったくいやはや。

出来の悪い漫画のような駄作。

もしかしてこれはデビュー前の習作をまとめたものかと思いましたが、そうでもないようで。

思いっきり肩透かしな一冊でした。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 19:32| Comment(0) | TrackBack(1) | 『ゆ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月10日

「今朝子の晩ごはん 環境チェンジ!篇」松井今朝子

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この本もシリーズ第四弾となるのですね。

ブログで公表しておられる日記の文庫版なのですが、なぜかブログでは読まず本で読むのがいい。

情報収集はともかくとして、やはり読み物はネットではなく本で読むほうが私には合っています。

今回の内容は2008年の下半期。

7月から12月までが収められています。

「環境チェンジ!篇」ということで、私生活では軽井沢での避暑生活や、世の中の動向としてはリーマンショックやオバマ氏の大統領就任など。

北京オリンピックについても取り上げておられます。

食につきましては「QPで見た料理」、「東横のれん街でゲット」、「東急レストラン街で食事」というお決まりのフレーズも健在です。

もちろんそれら以外にもいろいろと食事しておられますが。

ただこの方、けっこう肉料理や揚げ物を多く摂取しておられるんですよねぇ。

それに比べると魚が少ない。

野菜はけっこう食べておられるようですが。

もうちょっとヘルシーな食事をされたほうが・・・・なんて、もちろん大きなお世話でしょうね。(笑)

ラベル:グルメ本
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2012年01月08日

「グッドラックららばい」平安寿子

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「わたしね、これからちょっと、家出しますから」

ふらりと出て行った家族のお母さんこと鷹子。

それを飄々と受け止める、会社でも地味な存在のお父さん信也。

だらしない男に貢ぐのが好きでセックス三昧の長女積子。

金持ちになることが人生のすべてのように考えている次女の立子。

お母さん(妻)の家出という出来事を柱にして、そんな四人の家族の生き様を描いています。

鷹子はまず旅芸人に付いていき、その先で旅館の女将さんになり、土建屋で若夫婦や従業員の面倒を見・・・・なんてことをやっているうちになんと二十年。

ちょっとの家出が、二十年後に我が家に帰ってくるのですね。

その間、信也は相変わらずのらりくらり。

積子もやはりいろんな男を乗り継いで、挙句の果ては三十八歳にもなって高校生の男と付き合っています。

立子は金持ちと結婚するものの、詐欺にあったり浮気がばれて離婚。

しかし転んでもただでは起きない負けん気の強さで、信也とともに会社を立ち上げます。

なんとまあそれぞれのマイペースな生きかたでしょうか。

ここには家族四人揃って力を合わせて・・・・というような暑苦しいテーマはありません。

それぞれが好きなように生きているのですね。

まったくバラバラです。

でも当然です。

家族といえども所詮はひとりひとり個人なのですから。

しかし根本ではしっかりと繋がっている。

お母さん(妻)の二十年もの家出という設定がすごいですし、その二十年の内容も飄々と味わい深く描かれています。

それにもめげない家族もまた力強い。

これを柳美里が書くなら(書かないですけど)とてもこんなユーモラスな雰囲気にはならず血の滲むような内容になるでしょうが(笑)、このように淡々と面白く仕上げたのは作者のセンス。

562ページの分厚さもなんのその。

まったく退屈することなく楽しめました。

ラベル:小説
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2012年01月06日

「本屋はサイコー!」安藤哲也

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著者は元出版社員。

土日に書店でバイトを始めるのですが、それが面白くなり、折の合わない上司がいる会社を辞めて書店員に。

ほとんどド素人状態で店長を任されるわけですが、平凡な本屋を作るわけもありません。

仕入れと棚作りに思い切った個性を出していかれるのですね。

それで一部の本好きのあいだでは名の知れた店になっていき・・・・。

ですが、サクセスストーリーというのとは違う。

あくまで雇われですし。

本に対する思いというよりも、本屋に対しての思い入れが書かれているんですよね。

それも「町の本屋さん」。

最近は町の本屋さんも少なくなり、本屋といえば大型書店というような風潮になってきています。

しかしどこにいっても同じような棚、同じような品揃え。

それは取次ぎからのセット商品で作られた棚だから。

それはそれで便利ではありますけども。

でも本好きとしては、やはり個性というか主張のある棚作りをしたいですよね。

理想と現実という問題はありますが、著者はそんな中で理想を現実にしてこられました。

こんな本屋さんが身近にあればな、そんな思いを持ちました。

ラベル:本・書店
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2012年01月04日

「妖精が舞い下りる夜」小川洋子

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エッセイ集です。

芥川賞を受賞した当時のことやデビュー前のこと、自身の作品についての解説などが書かれています。

そういう意味では身辺の出来事や日頃の思いを書いたエッセイ集とはやや趣が違い、文学的な匂いがあります。

なので小説だけではなく文壇に興味を持つ人にとっては面白く読めると思います。

ただすべてがそのような内容ではなく、贔屓の阪神タイガースについて書かれた日記や子供についてのことなど、作家という仕事から離れた素顔を窺うこともできました。

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 19:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする