発酵食品といえばこの人、小泉武夫センセイ。
そして発酵食品といえばやはりにおいですね。
「くさや」や「糠漬け」、「納豆」など。
「鮒鮓」なんてのもあります。
でもにおいのきつい食べ物ほどはまればやみつきになってしまったりします。
においがきついといっても発酵の「匂い」と腐敗の「臭い」は違うと小泉センセイはいいます。
実験で小学生の前で世界一くさい食品であるシュールストレミングというニシンを発酵させた缶詰を開けたところ、みな大騒ぎ。
しかし小泉センセイが食べてみせるとみな興味津々で近づいてき、おいしいと言って食べたのだとか。
ところが腐った鯖のにおいを嗅がせると、明らかに不快感をしめしたというのです。
つまり「発酵」と「腐敗」をちゃんと嗅覚で嗅ぎわけているんですね。
そもそも嗅覚というのは危険な物に対する警戒装置。
においによってそれを口に入れていいかどうか判断するというわけです。
食事においてにおいというのは大きな役割をはたしています。
鼻が詰まっていると食事が美味しくないのは周知の通り。
その他、記憶と結びついていたりとか心身を癒したりとか、さまざまな働きが知られています。
そんな「におい」についていろいろ楽しく案内してくださる一冊です。
ラベル:グルメ本