2012年02月02日

「プリンセス・トヨトミ」万城目学

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会計検査院に所属する3人が東京から大阪に実地調査にやってきます。

会計検査院とは国家予算が正当に使われているかチェックする機関。

検査先のひとつに「社団法人OJO」という団体があるのですが、これがいまいち実態がよくつかめない。

それと同時に空堀商店街というなんとも味わいのある土地で生活する中学生の少年と少女の話が進みます。

調査では「社団法人OJO」の実態がだんだんと明らかになり、中学生の少年少女と会計検査院の接触で話は思わぬ展開になり・・・・。

映画化もされ、「大阪全停止」、「トヨトミの末裔」といったコピーが仰々しかったわけですが、いやいやそれなりのスケールはありましたね。

現実の資料に上手く虚構を織り交ぜた緻密な構成。

じわりじわりと拡がっていくスケール感。

父と息子の絆にほろっとさせられたり、そんな男たちを手のひらの上で遊ばせているような女たちの一枚上手ぶりが微笑ましかったり。

そして私はこの作品の地元大阪ですので、すごく身近に感じられたこともありました。

この作品を読みつつ空堀商店街界隈を散策したりしましたしね。(笑)

実に読み応えのある作品でした。

圧巻のエンターテイメント。

各章の扉に使われているイラストは味わい深く(たぶん地元だからそう感じるのかも)、巻末のエッセイも作品を補足していてよかったです。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 05:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする