2012年04月07日

「仮面の国」柳美里

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柳美里。

在日韓国人の作家です。

97年に芥川賞を受賞されたのですが、その後のサイン会で右翼を名乗る男性からサイン会中止の脅迫をされます。

なんやら柳氏が在日韓国人であるということが原因であるような。

そんな事件をきっかけにして、柳氏は「新潮45」誌上にて小説の仕事を置いてまでも言論界で発言することとなります。

まずはやはり慰安婦問題でしょう。

サイン会中止事件をきっかけに絡んでこられた小林よしのり氏をぶった切ります。

そして神戸市須磨区の少年殺人事件。

犯人の酒鬼薔薇聖斗について柳氏は、実に独自の見解を示されます。

私などはなるほどと頷いたんですけどね。

ま、このような問題はいろんな意見があるでしょうから、誰の意見が正しいとかはともかくとしまして。

児童虐待については今から読めばイタ過ぎます。(笑)

この頃はまだ柳氏も子供がいないわけで、児童虐待についての親の罪を断罪しておられるんですよね。

でもあとになってご自分がそういうことをやらかすとは。

子供がいない立場でものを言うのと実際にその立場になってみるのとでは大きなギャップがあるということです。

しかし柳氏、批判の多い作家ですが、私は好きですよ。

以前どこかで自分が無頼派と称されることに不満を書いておられましたけども、いやいや、じゅうぶん無頼派ですってば。(笑)

今時にして珍しいくらいに。

そんな硬派な柳美里の本領発揮がこの本ではないでしょうか。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 04:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ゆ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする