2012年05月20日

「クラッシュ」楡周平

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航空機はもう完全にコンピュータによるハイテクの世界。

すべてといっていいほどコンピュータに制御されています。

そんな最新鋭の航空機のプログラムにウィルスが仕込まれ、操縦不能に。

犯人の犯行声明HPにはアクセスが殺到。

しかしそのHPにもウィルスが仕掛けられていたのです。

航空機はどうなるのか、そして世界に蔓延して経済を麻痺させていくウィルスをどう駆除するのか・・・・。

「Cの福音」「クーデター」「猛禽の宴」に続くシリーズ第4弾。

シリーズといいましても第2弾の主人公である川瀬雅彦が出てくるというだけで話の繋がりはありませんが。

今回はコンピュータ社会を痛烈に風刺したサイバーテロ小説です。

スタートからいかにも綿密な取材と資料を駆使したことが感じられる緻密な描写。

楡周平の作風ですね。

そしてぐいぐいと読ませていきます。

700ページ弱を弛ませることなく緊迫感を保ちながら引っ張る展開は圧巻。

ただしコンピュータやらインターネットやらを題材にしているので、今からすればちょっとどうかなという部分もありますが。

「お試しホームページ」なんて苦笑してしまいます。

しかし1級のエンターテイメントではあります。

これまでのシリーズの中ではいちばんの出来ではないでしょうか。

ラベル:小説
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2012年05月18日

「おいしい おいしい」大橋歩

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イラストレーター大橋歩氏の食べ物エッセイ集。

なんだかほのぼのとした雰囲気があります。

別の見方をすればちょっと天然入っておられるんですけど。(笑)

「パンがなければお菓子を食べれば」的な。

もちろんそんな発言はしておられませんけども、読んでいてそういう雰囲気を感じました。

後半にはイラスト付きのレシピが掲載されています。

といってもこの書き殴ったようなイラスト、レシピとしてはなんの実用性もありませんが。(笑)

ラベル:グルメ本
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2012年05月16日

「文学賞メッタ斬り!リターンズ」大森望 豊崎由美

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帰ってきました、メッタ斬り。

シリーズ第2弾です。

まず冒頭では芥川賞6回落選という最多記録を持つ島田雅彦氏をゲストに迎え、公開トークショーが収録されています。

辛口なやりとりが面白い。

そして2004年~2006年、3年分の選評と選考委員をメッタ斬り。

津本陽氏がいじりまくられ、阿刀田高氏が新しく大ボケのレッテルを貼られ、ミスター選評などと皮肉られています。(笑)

そして芥川賞・直木賞の各回の予想など。

これはまず予想のやりとりのあとに結果を載せたほうが構成上面白いように思われましたが。

最終章では第一回「文学賞メッタ斬り!」大賞を選出。

さて、栄えある初代大賞は・・・・。(笑)

ラベル:書評・作家
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2012年05月14日

「タイムスリップコンビナート」笙野頼子

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いきなりマグロかスーパージェッターかわからんやつから電話がかかってきます。

どこかへ出かけろと。

「私」はしかたなく家を出、海芝浦という駅に向かうはめになるのですが・・・・。

スタートからシュールな笙野文学全開です。

それゆえ私にとってはちょっとついていけない部分もあるのですが。

海芝浦という駅はプラットホームの片側が海、もう片側が東芝の工場です。

改札は東芝への入り口となっており、関係者でないと通れません。

そんな変な駅があるのかと思ったら実在するんですね。

マグロから電話がかかってきてという虚構に虚構のような現実を合わせる。

このあたりのテクニックが物語を混沌とさせるわけです。

表題作は第111回芥川賞受賞作。

その他「下落合の向こう」、「シビレル夢ノ水」を収録。

笙野頼子の世界を堪能できます。

ラベル:小説
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2012年05月12日

「作家ってどうよ?」鈴木光司 馳星周 花村満月 姫野カオルコ

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4人の人気作家がご自分のことについて語っておられます。

鈴木光司、馳星周、花村満月、姫野カオルコ。

作家のプライベートというのは文壇に興味を持つ者としてはなかなか気になるところです。

そしてなにより小説の周辺が気になりますね。

1日をどのように使って仕事しておられるのか。

アイデアはどのようにして得られるのか。

収入はどんなものなのか。

直木賞の候補に選ばれ、結果を待つ気分と状況はどのようなものなのか。

などなど。

まあミーハーといいますか下世話な好奇心ではあります。(笑)

しかしそういうことに興味を持つ人が少なくないからこそこのような本も出されるわけで。

興味をお持ちの方は一度読んでみられてはいかがでしょうか。

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 04:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 『す』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする