今までいろんなテレビドラマや映画が製作されてきたわけですが、中には再放送できなかったりソフト化されないものがあります。
それは視聴者からの抗議であったり自主規制であったり。
そんな作品を紹介しているのがこの本です。
その原因として多いのがやはり差別や人権についてですね。
たとえば宇津井健が主役をしていた「ザ・ガードマン」。
40代後半~の人たちには懐かしいテレビドラマです。
なぜ民間企業の警備会社の人たちが刑事並みに犯罪捜査をするのかと首をかしげる設定であります。
それはともかくとしまして、そんな作品の第39話「わたしは人殺しなの」。
「キチガイ」や「発狂」というセリフが頻繁に登場するとのこと。
そして極めつけは精神障害者に対して「その人たちは犯罪を犯しやすい。困ったことだよ」の主役のセリフ。
困った人間はあんたやろ。(笑)
今こんなのをテレビで流したらえらいことになりますよね。
「超人・バロム1」というのもありました。
毎回出てくる怪人がかなりグロテスク。
そんな悪者のボスの名前がドルゲなんですが、当時兵庫県に在住しておられたドイツ人大学教授のドルゲ氏から抗議がありました。
息子がいじめられる可能性があると。
各紙でも報道されたとかで、それは当時子供だった私は知りませんでしたけども。
結局はドルゲ氏と番組側は和解したのですが、よく見かける「この物語りは架空のものであり、実在する人物や団体とは関係ありません」のテロップはそのようないきさつからこの番組が最初に使い始めたとのことです。
そのようなエピソードを持つ映像の紹介が満載。
時代を感じます。
ラベル:ノンフィクション