2012年07月30日

7月の一冊

今月も14冊でした。
以下の通り。

・「仲蔵狂乱」松井今朝子 
・「聖夜に誓いを」ペニー・ジョーダン
・「濫觴の宴」西村寿行
・「中国なんて二度と行くかボケ! ・・・・でもまた行きたいかも。」さくら剛
・「寿司、プリーズ!」加藤裕子
・「湯葉・隅田川・丸の内八号館」芝木好子
・「暗渠の宿」西村賢太
・「想い雲 みをつくし料理帖」高田郁
・「ぶっかけ飯の快感」小泉武夫
・「水の中の犬」木内一裕
・「眠れるラプンツェル」山本文緒
・「アイバンのラーメン」アイバン・オーキン
・「桜庭一樹読書日記 少年になり、本を買うのだ」桜庭一樹
・「獄門島」横溝正史

「仲蔵狂乱」、実在の歌舞伎役者をモデルとした小説です。

仲蔵の波乱万丈な生き様を見事に読ませてくださいました。

「聖夜に誓いを」、ハーレクインロマンスです。

小説としての出来はいやはやですが、まあこれはこれでといったところでしょうか。

「濫觴の宴」、荒唐無稽な話ではありますが、綿密な資料に基づいての土台は相変わらず。

その上でストレートなメッセージを込めておられます。

「中国なんて二度と行くかボケ! ・・・・でもまた行きたいかも。」、シリーズ第3弾となります。

そろそろこの芸風も飽きられるころでは。(笑)

「寿司、プリーズ!」、アメリカの寿司屋の現状、そして人々の寿司に対しての認識。

そういうのがよくわかる1冊でした。

「湯葉・隅田川・丸の内八号館」、なかなか芝木文学の味わいを楽しめる作品です。

やはり「湯葉」がよかったですね。

「暗渠の宿」、私小説とのことですが、かなりエンターテイメント性ありな作品です。

今後注目したい作家。

「想い雲 みをつくし料理帖」、シリーズ3作目ですが相変わらずいいですね。

当然のベストセラーだと思います。

「ぶっかけ飯の快感」、まさにこういうBCD級グルメ大賛成。

食通ぶっている人とは一線を画したいですね。

「水の中の犬」、漫画家から転向した作者の第2作目の作品。

同じようなジャンルのそこらの作家よりも話題になっていいはずの実力だと思います。

「眠れるラプンツェル」、なるほど山本文緒の小説だなとは思いますが、ちょっとどうでしょうか。

私としては成功作とは思えません。

「獄門島」、横溝正史の代表作な一冊。

ですが私はそれほどのめり込めませんでした。

さて、今月の一冊。

今月はどれもけっこう読み応えを感じました。

そんな中から1冊となりますと。

迷いながらも「水の中の犬」木内一裕ですかね。

しっかりと楽しませていただきました。

実力は本物です。

次の作品も楽しみにしつつ。

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posted by たろちゃん at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月28日

「獄門島」横溝正史

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瀬戸内海にある「獄門島」と呼ばれる島。

金田一耕助が死んだ戦友の遺言を持ってこの島を訪れます。

その遺言とは「獄門島へ行ってくれ・・・・三人の妹が殺される・・・・おれに代わって行ってくれ」というもの。

しかし金田一が居ながらにして三姉妹は次々と殺されていくのです。

しかも奇妙な殺され方で・・・・。

数ある横溝作品の中でこれをベスト1に推す人も少なくない作品です。

俳句にちなんだ三姉妹の殺され方のそれぞれ違ったトリック、最後まで予想のつかない犯人など。

しかし最初の犠牲者は木に逆さに吊るされていたわけですが、人間を木に逆さ吊りするなんてかなり骨の折れる作業です。

犯人はそれを一人でしかもほんのわずかな時間でやってのけています。

これがどうも納得いかない。

第二の犠牲者は釣鐘の中に置かれていたわけですが、これも時間差のトリックの種明かしを読んでみれば子供だましのような内容。

私はトリックやらアリバイやらといった話はあまり好きではないので、そのように冷めた目で見てしまうのかもしれませんが。

ただ金田一(読者)の目を最後まで犯人に絞らせない人物配置や物語設定などは見事だなと思いました。

どっしりと読み応えのある大作ではあります。

ラベル:小説
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2012年07月26日

「桜庭一樹読書日記 少年になり、本を買うのだ」桜庭一樹

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ライトノベル出身の作家ですが、「私の男」で第138回直木賞を受賞しておられます。

そんな作家の読書日記。

作家の読書日記というのは興味深いです。

この作家はどんな本を読んでおられるのか。

実に幅広くいろんな本を読んでおられますね。

お忙しい中でもやはり読書は欠かせないようで。

作家という書く立場の前にやはりひとりの読書好きということなんでしょう。

ただ文章はイタイ。

自分のことを俺と書いたり(著者は女性です)、文章や言動がどうもオタクっぽい。

読書の経歴については圧巻ですが、なんだかなぁと思いつつ読みました。

ちなみに以前に読んだ「私の男」につきましてはしっかりとした読み応えを感じています。

他の作品も数冊購入済み。

これからぼちぼち読んでいきたい作家です。

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 04:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月24日

「アイバンのラーメン」アイバン・オーキン

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アメリカ人がやっているラーメン屋が東京にあるとのこと。

本やマンガなどでそれは見聞きしていました。

店の名は「アイバンラーメン」。

店主の名はアイバン・オーキン。

へぇ、なんて思っていたのですが。

そんな店主が書かれた本を見かけましたので購入しました。

どうしてもアメリカ人がラーメン屋をやっているというと、ちゃんとしたラーメンを作れるの? なんて偏見を持ってしまいがち。

しかしこの本を読みますとまさにそれが偏見であることがわかります。

ラーメンに対しての愛情はもちろんのこと、ラーメンに対しての味の組み立て方が非常に論理的。

なにしろニューヨークの一流レストランであるあの「ルテス」でも活躍した料理人なのです。

ラーメンに限らず店のコンセプトにしてもそう。

そこらの日本人のラーメン屋よりもよほどシビアに考えておられるんじゃないかという印象を持ちました。

辺鄙な商店街の入り口にある店ですが、地元とのふれあいをとても大事にしておられます。

使う具材はその商店街で購入しておられたり。

麺はいうまでもなく自家製。

ああ、残念ながら大阪在住の私には食べる機会がありません。

本の作りはもうちょっと考えられたほうがよかったかも。

各章のタイトルが内容と同じフォントというのはわかりづらい。

本の真ん中にどばっと載せている写真は文章を断ち切っています。

もうちょっと構成のやりようがあるでしょうに。

でもまあ興味深く楽しく読めた1冊でした。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月22日

「眠れるラプンツェル」山本文緒

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主人公はマンションに住む結婚して6年目の28歳専業主婦。

毎日が暇です。

CMディレクターの夫は仕事に忙しくほとんど家に帰ってきません。

同じマンションの主婦たちとは付かず離れずの付き合い。

そんなある日、夫がいきなり持ち帰ってきた猫と暮らすことになります。

マンションはペット禁止。

近所の目を気にしながら生活する毎日です。

そのような日々の中、主人公は隣の中学1年生の男の子に恋をしてしまいます・・・・。

読み終えまして、いったいこの小説はなんなのかと。

なんといいますか書きたい方向はわかるのです。

でもなんだかぎこちなく感じるのですね。

それは私がこの作品に合わないせいかもしれません。

作者はこれを書き終えて、はたして手応えを感じられたのか。

28歳の主婦が13歳の男の子に恋をする。

そしてセックスまでしてしまう。

酔った勢いとはいえその父親ともやっちゃってるんですよね。

絵空事とは思いながらも将来その少年と一緒になって子供まで欲しいと思ってしまう。

暇すぎるという贅沢な悩み、夫には相手にされない不満。

そんな状況がこのような方向に向かわせたわけですが、しかしそれにしても。

作者の思惑はどうかわかりませんけども、ちょっと暴走し過ぎでは。

もう少し手綱をコントロールして書けなかったものかというのが感想です。

それなりに楽しくは読めましたけども、私はイタさを感じましたね。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする