2012年07月10日

「寿司、プリーズ!」加藤裕子

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寿司。

海外でいちばん認識されている日本料理かもしれませんね。

他には天ぷら、すきやきなどいろいろとありますけども。

アメリカで寿司がどのように受け入れられているのか。

それを紹介しておられるのが本書です。

日本の敷居の高い老舗高級店などとは違い、アメリカでは独自のスタイルで発展しています。

そんな中で生まれたカリフォルニアロールなんてのはもうお馴染みですよね。

やはりアメリカにはアメリカの食文化があり、そこに日本の寿司文化をどう切り込ませるかという話になりますと、これが当然一筋縄ではいきません。

いろんな寿司職人が向こうに渡っているわけですが、やはりビジネスとして割り切っておられるようです。

アメリカ人にとっては食事の場はやはりエンターテイメントな場なのですね。

寿司屋に行けばシェフ(職人)とのコミュニケーションを望む。

日本のように客が萎縮するような場所ではないのです。

これはまさに賛成。

なんで寿司屋がそんな場所になってしまったんでしょうね。

ということであちらの寿司シェフは客とのコミュニケーション力がないとだめなんですね。

いかつい顔して常連だけに愛想をしていてはだめなわけです。

寿司自体もまさにエンターテイメント。

日本人の寿司観を超越しています。

しかし今後は逆に日本がアメリカの寿司に影響を受けていくかもしれません。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 『か』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月08日

「中国なんて二度と行くかボケ! ・・・・でもまた行きたいかも。」さくら剛

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インド、アフリカに続いてのシリーズ第3弾です。

第1弾の「インドなんて二度と行くか! ボケ!! ・・・でもまた行きたいかも」がなかなか面白く、中国編はどんなものかと。

アフリカの前に先にこちらを読んでしまいましたが。

インドにしろ中国にしろ日本のように快適でいたれりつくせりではありません。

もちろん言葉も通じませんので、コミュニケーションも満足に成り立ちません。

そしてさまざまな文化の違い。

カルチャーショックというやつですね。

特にトイレ。

噂には聞いていましたが、それはまあ凄まじいようで。(笑)

もちろん旅行社のちゃんとしたツアーならそんな体験もしなくて済むんでしょうけど。

その他色々日本とは違ってアバウト過ぎる国なわけですが、しかしよくもまあそんな中で旅を続けられたものです。

なんだかんだいいながらもかなり強い精神力と行動力の持ち主だと思いますが。

お腹は弱いようですけども。(笑)

内容に関しましては最初のインド編のほうがやはり面白く感じましたかね。

初めて読んだインパクトがありましたし、芸風(文体)がノリツッコミ的でちょっとくどいので、2冊目となりますとやや食傷気味。

それでも楽しく読ませていただきました。

ラベル:エッセイ
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2012年07月06日

「濫觴の宴」西村寿行

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府中競馬場の売上金39億5千万円を積んだ現金輸送車が、中央高速道でトラックに体当たりされ襲撃されます。

なんとその輸送車を大型ヘリのバートル107が吊り上げ、持ち去っていくのです。

連絡を受けた警視庁はすぐに追跡します。

ヘリが着陸したのは長野県美ヶ原。

しかし発見されたのはハリボテの輸送車でした。

本物はどこに? 犯人はどこへ?

出だしから西村寿行らしい荒唐無稽なストーリー展開です。

現金輸送車をヘリコプターで吊り上げて強奪するなんて。

ですがこの現金強奪の目的は意外なところにあるんですね。

それこそがこの作品のテーマなのですが。

狩猟行政に対しての強烈な批判です。

罪もない動物を殺戮することを許している狩猟行政とはなんなのかと。

動物だけではなく人間にも猟による流れ弾の被害があるのです。

そんな被害にあって両目の視力を失った少女がこの作品で重要な役割をします。

犯人たちは強奪した金を使って団体を作り、その少女を柱として徹底的に狩猟行政をつぶそうとします。

しかし狩猟に関わる人間も黙ってはいません。

それで儲けている連中の事情もありますし、殺戮欲を封じ込められてもたまりません。

両団体の全面戦争です。

西村寿行らしいストレートで強烈なメッセージが込められています。

強奪事件に関しては犯人たちの一人である父親と刑事である息子といった関係も描かれています。

とにかくまあなにもかも強引にねじ伏せたような設定ですが、寿行ファンとしてはそれがまたいかにもでいいのですね。(笑)

ラベル:小説
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2012年07月04日

「聖夜に誓いを」ペニー・ジョーダン

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たまにはハーレクインでも読んでみるかと購入。

作者はハーレクインの代表作家ともいえるペニー・ジョーダンです。

主人公のジャスミンはデパートのウィンドーディスプレイを担当するデザイナー。

新しくそのデパートを買い取った一族の御曹子であるカイドと出会い、恋に落ちます。

しかしカイドは家庭優先で、結婚すれば女性は仕事をするべきではないという考え。

一方ジャスミンは仕事が生きがいの女性です。

考え方の相違から二人は別れることになるのですが、お互いの立場上どうしても仕事での接点があります。

どちらも相手のことが忘れられないにもかかわらず、意地を張り合うのです・・・・。

出逢ってすぐにセックスし、結婚まで考えるバカップル。(笑)

しかし仕事か結婚して家庭に入るかを迫られ、こんな古い考えの男とは一緒になれないとブチ切れる主人公。

コテコテのパターンです。

とにかく別れても逢うたびに頭の中を巡るのはセックスのことばかり。

大丈夫かキミたち・・・・。

ちょっとした事情でひとつの家に住むことになったりするのですが、当然お互い意地の張り合いです。

これって柳沢きみおの「翔んだカップル」じゃないですか。(笑)

もうひたすらこの二人の頭の中はセックスのことばかりで、滑稽すぎます。

最後は当然ハッピーエンド。

もちろん男が折れるわけです。

女性読者を対象としているわけでそれはそれでカタルシスを満たしていいのですが、しかし小説の出来としましてはいやはや。

例えばこれを小説誌の新人賞に応募しても下読みで落とされるのではないでしょうか。

(私なら落とします 笑)

文学少女が妄想をノートに書き綴ったというレベルです。

ですがハーレクインを読む読者にとってはそんなことはどうでもいいはずで、このストレートさがいいんだと思います。

私もまあこれはこれで・・・・。(笑)

ラベル:海外小説
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2012年07月02日

「仲蔵狂乱」松井今朝子

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江戸時代は元文から寛政にかけてが舞台です。

歌舞伎役者の中村仲蔵の生涯を描いています。

仲蔵はもともと梨園に生まれた子ではありません。

父親は浪人者です。

そして長唄の唄うたいと踊りの師匠夫婦の養子となります。

やがて子役として歌舞伎の舞台に立つようになるのですが、しばらく歌舞伎の世界から離れるのです。

また歌舞伎の世界に戻ってきたときにはいちばんの底辺からやり直しです。

とんでもないいじめにあったりもし、自殺未遂さえ起こします。

芸に関しては声が悪いのが致命的なのですが、それを努力と持ち前の舞の美しさで克服していき、やがては押しも押されぬ人気役者となっていきます・・・・。

さすがの松井今朝子ですね。

私のように歌舞伎にまったく知識ない者もどっぷりと楽しめましたし、歌舞伎に興味ある人ならば尚更ではないでしょうか。

初代の勘三郎、勘九郎、団十郎、幸四郎といった名前がぞろぞろと出てきます。

決して仲蔵の単純な成り上がりの話ではありません。

山あり谷ありの起伏が読み手の心を捕まえます。

そして仲蔵の人生を通じ、自分ひとりの力だけではなく、いろんな人との縁で今の自分があるのだということを強く考えさせてくれます。

実に読み応えありました。

見事に役者の生涯を描いた作品だと思います。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする