2012年07月12日

「湯葉・隅田川・丸の内八号館」芝木好子

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作者の自伝的な三部作とのこと。

中でも作品的にはやはり「湯葉」が抜きん出ていると思います。

時代は明治。

湯葉屋の養女となった蕗は湯葉作りの楽しさを覚え、主人にも可愛がられます。

息子は結核を患っており、母親はその息子にやたらと甘い。

そんな息子と結婚させられる蕗。

やがて主人も亡くなり、夫はといえば家業にやるき気なく別宅に愛人までいる有様です。

蕗は女手で店を支えていきます・・・・。

「隅田川」、「丸の内八号館」は蕗の娘の秋津、その娘の恭子が主人公となります。

どれも親と子、時代を背景とした女性の生き方が描かれています。

が、「隅田川」では秋津の夫であり趣味人である菊良の生き様がよかったです。

「丸の内八号館」では時代も内容も現代的になり、私には前の二作とくらべると小説としての魅力は薄く感じられました。

やはり芝木氏は新しい時代やOLを扱った作品よりも、古い時代や芸能、美術などを扱った作品のほうが味わいあると思います。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする