プロのロードレースチームに所属する白石誓。
チームのエース石尾豪をアシストするのが使命です。
ある日、過去に石尾が自分の立場をおびやかすチームメートをわざと事故らせ、下半身不随に追い込んで引退させたという話を聞きます。
周りに聞いても「あいつはそういうやつだ」という言葉が返ってきます。
半信半疑ながらも各地を転戦し、石尾をアシストしていく誓。
やがて初めての海外レースに参加することになるのですが、そこで思いもよらない惨劇が・・・・。
日本では馴染みの薄いロードレースという競技を描いた作品です。
それだけに独特のルールや雰囲気などを読者に伝えるのに苦労されたと思いますが、見事に表現されていますね。
しかもロードレース小説でありつつサスペンスで絶妙に味付けされ、緊迫感のある仕上がりとなっています。
真相が二転三転するような展開もいい。
石尾が最後に取った行動が私にはちょっと理解しづらかったのですが。
いくらなんでもそこまでするかなぁと思います。
しかし最後まで一気に読めるいい小説でした。
ラベル:小説