2012年09月17日

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」リリー・フランキー

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幼少の頃からオトンと別居し、筑豊という田舎町でオカンと暮らしてきたボク。

ボクのそばにはいつもオカンがいました。

自分のことになどまったくお金を使わず、いつもボクのためにお金を使っていてくれたオカン。

いつもボクのことを思い続けていてくれたオカン。

そんなオカンを東京に呼び寄せ、一緒に暮らすことになります。

しかしオカンはガンという病魔に襲われるのでした・・・・。

200万部のベストセラーになったリリー・フランキーの自伝的小説です。

ただ小説として読みますとちょっと中途半端。

エッセイ小説といったところですか。

そしていい歳したオッサンがひたすらオカンオカンと書き連ねるのもいかがなものかと。

理屈としてはそのような感想を持ったんですけどもね。

でも読み物としてはじゅうぶんに面白い。

泣けます。

そして大の男であっても母親は愛しく大切な存在です。

年齢なんて関係ありません。

ましてやこの物語の母子の繋がりにおいてはなおさらでしょう。

オカンを思ってなにが悪い。

そんなことを堂々と主張し、母親に対しての感謝の念を惜しげもなく表明しておられます。

いい話でした。

この作品は本屋大賞を受賞しているのですが、いかにもな傾向ですね。

本屋大賞の主旨は「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本」。

ある意味直木賞や芥川賞に対するアンチテーゼとして設立された賞だと思うのですが、それはそれでやはり傾向が定まってます。

いい言い方をすればわかりやすいエンターテイメント、悪い言い方をすればミーハー。

若い女性(店員)の支持がある作品(作家)や、今が旬の作家が選ばれる傾向にあると思います。

例えば車谷長吉なんて選ばれないでしょうし。(笑)

しかし一般的なマーケットをほぼ反映した結果ではありましょう。

話がちょっと逸れましたが、この作品はそんな層にピタリとはまって支持されたようです。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 『り』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする