2012年11月29日

11月の一冊

今月もいつもと同じく14冊です。

けっこう内容は濃かったように思います。

・「内面のノンフィクション」山田詠美
・「生きる」乙川優三郎
・「匂い立つ美味 もうひとつ」勝見洋一
・「もっと塩味を!」林真理子
・「野ブタ。をプロデュース」白岩玄
・「久住昌之の人生読本」久住昌之
・「授乳」村田沙耶香
・「ミシン」嶽本野ばら
・「食べるのが好き 飲むのも好き 料理は嫌い」内館牧子
・「孤虫症」真梨幸子
・「深川駕籠」山本一力
・「活字学級」目黒孝二
・「赤×ピンク」桜庭一樹
・「どぜうの丸かじり」東海林さだお

「内面のノンフィクション」、山田詠美の対談集。

この作家はなぜかなかなか小説に手を出せず、ちゃんとデビュー作から小説を追いかけたいと思いつつ、いまだに・・・・。(笑)

「生きる」、初めて読む作家ですが、さすがの直木賞受賞作、よかったですね。

他の作品もぜひ読んでいきたい。

「匂い立つ美味 もうひとつ」、ちょっと著者のナルが鼻につきますかね。

まあぼちぼちと楽しみました。

「もっと塩味を!」、フィクションですが実在の人物をモデルにした小説です。

ただそれにとらわれ過ぎたか、物語としては弱い気がしました。

「野ブタ。をプロデュース」、軽いノリですが読み進めていきまして楽しめました。

ただ一発屋の雰囲気がなきにしもあらず。

「授乳」、群像新人賞受賞作ですが、もひとつよくわからない。

私にはわからないだけで、そのわからなさがこの人の持ち味なのか。

「ミシン」、タイトルからしてファッションをテーマにした小説かと思いましたがまったく違いました。(笑)

端整な文章、耽美な雰囲気、嶽本ワールドですね。

「孤虫症」、どう考えてもこれはバカミスです。

よくもまあと思いますが、いい方向に傾くとすごい作品を書かれそうです。

「深川駕籠」、さすがの山本一力。

シリーズとなっているようなので今後の話も楽しみです。

「赤×ピンク」、まず感じたのはオタクだなぁということ。

もともとファミ通文庫ですし。

直木賞作家ではありますが、これは受賞に乗じて出版されたんじゃないですかね角川さん。(笑)

さて今月の一冊ですが。

う~ん、そこそこ粒揃いでしたがそのせいか逆に突出して感じたものもなく。

そうですね、今後この作家を読む楽しみとしまして「生きる」乙川優三郎を。

時代小説の味わい深さというものを満喫させていただきました。

すでに他の作品も購入済みです。

今月はこれで。

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posted by たろちゃん at 04:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月27日

「どぜうの丸かじり」東海林さだお

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東海林さだおの丸かじりシリーズ。

今回読みましたのは「どぜうの丸かじり」です。

これがシリーズ第何弾になるのか知りませんし、どれを読んでどれが未読なのかもよく把握しておりません。

それほど長く続いているシリーズなんですね。

今回の表題作といえるのは2番目に収められている「どじょうをどうじょ」でしょう。

「うなぎ」と「あなご」と「どしょう」は3兄弟であると。

しかし長男のうなぎには丑の日というのがあるのに対して、他の二人(?)にはそんなのはありません。

次男のあなごはとりあえず置いといて、筆者はどじょう料理の老舗どぜうの「飯田屋」に出かけ、どぜう丼1600円を食べます。

ついでにどぜう鍋も食べたとか。

しかし筆者の食に対する実行力には恐れ入ります。

思いつけば即実行。

その他些細なことに問題を提起するというのもお得意のパターン。

いちばん最初の「ネギの位置」では、料理においてのネギの存在というものをばかばかしく検証しておられます。

立ち食いそば屋であったり納豆であったりラーメンであったり。

その考察に唸りつつ笑いつつ。

食エッセイの最高峰とも呼びたいシリーズですね。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月25日

「赤×ピンク」桜庭一樹

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廃校になった小学校で夜毎開催されるガールズファイト。

そんなリングに上がる3人の女性が主人公です。

同じ話を章が変わるごとにそれぞれの人物の視点から書かれています。

なのでその章の主人公の視点からは見えない行動や心理が別の章では書かれていたりするわけです。

そう考えていたのかとか、そのように見ていたのかとか、実はそうだったのかとか。

んでまあ、これはいったいなんなのですかね。

格闘技小説としては中途半端、というよりまったくなっていませんし、それを味付けにした青春小説?

う~ん、作者がオタクなら読者層もオタクを想定して書かれたような小説です。

コアな桜庭ファンならともかく、一般には無理でしょ、これ。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 02:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月23日

「活字学級」目黒考二

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目黒考二、別名北上次郎のエッセイです。

当然というかやはりというか本についてのエッセイではありますが、それがメインというわけでもない。

自身が40代の頃に書かれたもので、中年をテーマとしたエッセイです。

中年と呼ばれる年齢に差し掛かり、そんな自分にじんわりと染み入る小説を紹介しておられます。

章ごとにそれぞれテーマがあり、不倫だの性欲だの親子だの純愛だの。

なるほどそういう切り口の書評集もありだなと。

似たような境遇の人ならばふむふむとエッセイに頷き、紹介されている小説を読んで同感されることがあるかもしれませんね。

posted by たろちゃん at 04:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 『め』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月21日

「深川駕籠」山本一力

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新太郎は深川の駕籠かきです。

飛脚の勘助とどっちの足が速いか揉め事となり、決着をつけることになります。

その話が大きくなり、駕籠のライバルである寅や鳶の源次も加わり、地元の賭場を仕切る親分が乗って勝ち札を売ることになり、盛大なお祭り騒ぎとなります。

そんな中で新太郎は勝つことができるのか・・・・。

上の内容がメインの話ではありますが、この一冊自体は連作短編集という体裁です。

この作者としては他の著書にもよくあるパターンです。

今回は駕籠かきが主人公ですが、やはり深川界隈で暮らす町人たちを描かせると抜群にいいですね。

主人公を始めとした脇役やその他登場人物たちの男気、人情。

実に心地よい。

賭場を仕切る親分さんたちも決して悪人ではなく痛快な度量を見せてくれますし、ケチな家主も意外な顔を持っていたりして。

ちなみに「損料屋喜八郎」シリーズの主人公、喜八郎がちょい役で出てくるのも作者のお遊びであり読者サービスでもありましょう。

こういうのがファンにとっては嬉しいですし、作者の世界がリンクして楽しいんですよね。

現在続編の「お神酒徳利」もすでに刊行されています。

楽しみに読ませていただきましょう。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 04:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする