2012年11月19日

「孤虫症」真梨幸子

Cimg2062

36歳の主婦麻美は週に3度夫以外の男とセックスしています。

妹の名義で借りているアパートで。

相手の男はそれぞれ25歳、22歳、18歳。

ネットの掲示板で釣ったとのこと。

しかし彼女と関係した男が次々と体に瘤のようなものを作って変死していきます。

原因はなんなのか。

やがて彼女の体にも異変が・・・・。

いやはやなんといいますか、とんでもない小説ですねこれは。

ひどい。(笑)

ミステリーというよりはホラーかサスペンスということになるのでしょうが、ミステリーでいうところのいわゆる「バカミス」ですね。

エロいし下品だし独りよがりだし。

第2章を読んでなるほどそういう構成なのねという仕掛けはありますが、しかしそれもまた成功しているんだかどうだか。

とにかく作者がひとり全開で突っ走っています。

これは作者のデビュー作であり、第32回メフィスト賞受賞作。

よくこんなのに賞を与えたなと思いますが、さすがメフィスト賞というべきでしょうか。

これ編集者が付いて書かせていたら絶対何度もダメ出しくらってるはずです。

デビュー作ならではのパワーというべきですかね。

ただその後に出版された「殺人鬼フジコの衝動」が30万部のベストセラーになったということで、商売的には見事に才能を発掘していたということですね。

これもすでに購入済み。

この作品と比べてどれほどの進化があるのか、また楽しみに読んでみたいと思います。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月17日

「食べるのが好き 飲むのも好き 料理は嫌い」内館牧子

Cimg2064

脚本家による食エッセイ。

食エッセイというとたいがい素材であったり料理であったりをテーマにするのですが、これはちょっと変わっています。

食にまつわる器をテーマにし、その器の使い道として料理を紹介しておられるのですね。

ひとつの章に必ず1ページのカラー写真が添えられています。

しかしこのタイトル。

なんとひねりがなくストレートなことか。

でも猫も杓子もグルメを自認する時代、こういう女性ってけっこう多いんじゃないですかね。

あちこち食べ歩いてどうこういうわりには自分ではほとんど料理しない(できない)とか。

別に女性だからといって料理できなければならないというわけではありませんけども。

それはそれでその人のスタイルであります。

この本の著者の場合、なんやかんやいいつつも作っておられるようですが。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 『う』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月15日

「ミシン」嶽本野ばら

Cimg2058

2編収録。

表題作は同性にしか興味を持てない女子高生が主人公です。

見た目は決してよくありません。

そんな主人公がひとつ年上のバンドの女性ボーカルである美心(ミシン)に憧れ、彼女に近づきたいとひたすら願います。

ミシンがいつも着ている「MILK」というブランドの服も身に着けます。

そしてミシンの恋人が死ねばいいとさえ思い、その思いが通じたのか実際に恋人は死んでしまうのです。

恋人はバンドのギターでした。

その穴を埋めようと一般からメンバーを募集することになり、ギターも弾けないのに主人公はオーディションを受けます。

なぜかミシンに気に入られバンドのメンバーになることができ、夢がどんどん叶っていくのですが・・・・。

いつもながら端整な文章で耽美な雰囲気を描いています。

そして洋服のブランド。

この作者の小説は登場人物のファッションがとても重要なアイテムとなっています。

私は表題作よりも、もうひとつの「世界の終わりという名の雑貨店」のほうがよかったですね。

解説によりますといろいろ事情があって「ミシン」が表題作になったとのことですが。

オンボロのビルで雑貨店を営む青年と少女が逃避行する物語です。

その結末はとても切ない。

ここでもやはり「Vivienne Westwood」という洋服のブランドが出てきます。

作者の嶽本野ばら氏は乙女のカリスマといわれています。

なので少女向けの小説だろうというイメージを持つ人もおられるでしょうが、ライトノベルなどとは違いとても文学的です。

三島賞にも2度候補になっていますしね。

でも世界観が独特なので大きく好みの分かれる作家でしょうね。

私は大好きですが。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月13日

「授乳」村田沙耶香

Cimg2051

主人公である女子中学生のもとにやってきた大学院の家庭教師。

表情のない無口な青年です。

自分の意思がないようなそんな家庭教師を主人公は「ゲームしようよ」と支配下に置き、性的な時間を共有します。

主人公は家庭教師に自分の乳房を口に含ませ・・・・。

閉ざされた空間で無抵抗な相手を思い通りにする。

ちょっと危ないですね。(笑)

エロい設定ではありますが、なんだか無機質なものを感じさせます。

乳房を与えるということで母性というものを感じたりもしますが。

なんにせよ二人のあいだには愛情というものはありません。

まったくのゲームであり、家庭教師の心理が一切描かれていないのもまたトーンを無機質なものにしています。

そして主人公にはどこか女性であることを汚らわしく思っているようなところがありますね。

少女から大人になり始める時期の微妙な戸惑い、といったところなんでしょうか。

いちど読んだだけではちょっと理解するのは難しい作品ですね。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 『む』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月11日

「久住昌之の人生読本」久住昌之

Cimg2052_2

81年から82年にかけて「バラエティ」という月刊誌に連載されていたエッセイをまとめたものです。

そういえばそんな雑誌ありましたね、角川書店から。

久住昌之氏の著作ということで期待して読んでみたのですが。

とんでもないクソ本でありました。(笑)

当時の風俗を取り上げ、その揚げ足を取って笑いを取るというスタンスなのですが、今から読むとそんなことをしていること自体が恥ずかしい。

当時としては上から目線でそれらを小バカにし面白がっていたものの、今となっては目くそ鼻くそを笑うです。

なので笑うに笑えないんですね。

ネタ自体も面白くありませんし。

売れないお笑い芸人の空回りな芸を見せられているようでいたたまれません。

でも食べ物をネタにしているのはやはりそれなりに面白かったです。

これは現在にも続いている著者の芸ですもんね。

まあ買う値打ちのない本です。(笑)

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 04:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 『く』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする