2012年11月07日

「もっと塩味を!」林真理子

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美佐子は食べることが好きで優れた味覚を持っています。

そんな美佐子が生まれて初めてフランス料理を食べたのは昭和40年代。

今ほどあちこちにフランス料理の店などなかった時代です。

初めて食べたフランス料理に美佐子は感動します。

いずれは自分でフランス料理の店を持ちたいと思い、知り合ったフランス料理の料理人大久保を追いかけ、家も子供も捨てて和歌山から東京に出ます。

しかし大久保は美佐子と一緒になる気はなく、美佐子は次に知り合った料理人安川直人と再婚します。

そして大久保との共同経営ですが、いよいよ東京から1時間半ほどの場所にある三浦半島に店を持つことになります。

最初はわざわざそんなところまで食べに来る客などいなかったのですが、やがてマスコミにも取り上げられ人気店に。

その後パリの「ルドワイヤン」が売りに出され、その店を買い取るというデパートから直人にシェフへの誘いがあります。

話に乗ってパリに渡ったのはいいものの、デパートの倒産でその話はつぶれてしまい、2人は宙ぶらりんに。

しかし契約違反としてデパートから受取ったお金を資金にして、2人はパリに店をオープンするのです。

店は評価され、ついにミシュランの1ツ星を獲得するのですが・・・・。

小田原にあった「ステラマリス」の吉野シェフやニースの「ケイズ・パッション」の松嶋シェフをモデルにしておられるような設定。

現在と過去が交互に語られていく構成です。

あこがれの店を持ち、日本で成功し、やがてはパリでミシュランの星を。

これを大きな流れとし、そこに主人公の夢やら恋愛やら欲やら現実的な問題が関わってくる。

さすがに女の欲や嫉妬を書かせるとこの作者は実に下品な(笑)本領を発揮されます。

でも読み終わってあまり満足感はなかったですね。

最後の主人公のセリフもいまいち理解できませんでしたし。

そしてタイトルもなんだか。

小説としての出来はともかく、フランス料理に興味のある人ならそれなりに楽しめるんじゃないでしょうか。

ラベル:グルメ本 小説
posted by たろちゃん at 04:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 『は』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする