2012年12月21日

「食いものの恨み」島田雅彦

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作家による食エッセイ。

島田雅彦氏がこのような本を出しておられたとは知りませんでした。

前半は日記形式です。

後半は食べ歩記といいますか。

国内や海外訪問での食経験を書いておられます。

面白いのは文章に遊びがあること。

作家の食エッセイはいままで何冊も読んできましたが、みんなけっこう真剣に食について語っておられる。

小説は芸であっても食エッセイは素なんですね。

でも島田氏はストイックにシニカルに、しかしきっちりと笑いを取っておられます。

前半の日記では文字の大きさを変えて強調してみたりとか。

エッセイといえどもしっかりと芸を盛り込んでおられるあたり、さすが。(笑)

ラベル:グルメ本
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2012年12月19日

「カミングアウト」高殿円

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連作短編集です。

他人には言えない趣味や想いを持つ主人公たち。

17歳の女子高生さちみは、コインロッカーにさまざまなタイプの衣装を預け、その衣装に合せた人格を演じて援交しています。

しかし男に騙され・・・・。

OLのリョウコは29歳にもなってロリータファッションが趣味です。

普段は清楚なOLらしい格好をしていますが、本来の自分はそんなのではないのです。

しかし彼氏ができそうな気配に彼女は・・・・。

12年もセックスレスな38歳の主婦、史緒。

勇気を出して夫に「抱いてください」と言ったものの、そっぽを向かれます。

そんな彼女をチャットで慰めてくれる男性とデートの約束をするのですが・・・・。

その他の主人公たちも含め、彼女たちにはどのような結果が待っているのか。

最後の章で話は収束します。

作者はファンタジー系のライトノベル作家ということでかなり軽いノリを予想していたのですが、なかなかどうして、しっかりと読み応えある作品ではないですか。

偏見はあきませんね。(笑)

平安寿子とか角田光代なんかを思わせたり。

収穫の一冊でした。

ラベル:小説
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2012年12月17日

「八代目 坂東三津五郎の食い放題」八代目 坂東三津五郎

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芸能人や文化人には食通と呼ばれる人が多くいますが、この著者もそのひとり。

食べ手としてだけではなく自身も懐石料理で腕を揮い、知人をもてなしておられたというのだから本格的です。

そんな著者ですから舌といい目といい、とても厳しいものがあります。

やはり食材の旬というものには一言持っておられます。

見た目の印象と同じく凛としたものがありますね。

でもその食通ぶりが仇となったのか、フグの肝を4人前も食べて中毒死。

当時の大事件に。

まあそれはともかくとしまして、ほんとに食べることそして料理することがお好きだったのだなぁと感じ入りました。

ラベル:グルメ本
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2012年12月15日

「風の盆恋歌」高橋治

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富山県の八尾町で毎年行われる風の盆という祭り。

坂と水音の町に胡弓の音が流れます。

そんな町に一軒の民家を買った都築。

毎年3日間だけその家を訪れます。

人妻であるえり子と過ごすために。

もちろん不倫です。

学生時代に心を通わせながらそれぞれ別の相手と一緒になり、しかし20年ものあいだお互い想い続けていたのです。

風の盆を背景に、50歳を過ぎたふたりの恋愛が描かれます・・・・。

舞台がいいですね。

しっとりと風情があり、やはりこの舞台にはチャラい若造(笑)の恋愛は似合いません。

ラストはなんだかロミオとジュリエットを思わせるような展開ですが、泣かされてしまいましたね。

ベタではあるのですが、それだけに心を打たれます。

味わいのあるいい小説でした。

ラベル:小説
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2012年12月13日

「「王様のブランチ」のブックガイド200」松田哲夫

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「王様のブランチ」というテレビ番組があるそうですね。

私は観たことないんですけど。

その番組の「本コーナー」で紹介された本の中から200冊セレクトされています。

それぞれジャンル別といいますかタイプ別に分類されています。

読んだ本あり、未読の本あり。

今後の読書の参考にさせていただきたいと思います。

しかしこの著者、編集者のわりには表現力が・・・・。

<涙がほとばしり出ました>

涙ってほとばしり出るものですかね・・・・。

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 04:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする