2013年01月30日

1月の一冊

今月は14冊読みました。

・「空中ブランコ」奥田英朗 
・「インスタントラーメン読本」嵐山光三郎
・「誰よりも美しい妻」井上荒野
・「闇の梯子」藤沢周平
・「作家の口福」恩田陸ほか
・「文学賞メッタ斬り! 受賞作はありません編」大森望 豊崎由美
・「脳男」首藤瓜於
・「鍋の中」村田喜代子
・「新解さんの謎」赤瀬川原平
・「ミザリー」スティーヴン・キング
・「世界ぐるっと朝食紀行」西川治
・「くいだおれ波乱万丈記」柿木道子
・「フグが食いたい! 死ぬほどうまい至福の食べ方」塩田丸男
・「ニート」絲山秋子

「空中ブランコ」、シリーズ第2弾。

やはり伊良部医師のなんともいえない無邪気な魅力がいい。

「インスタントラーメン読本」、たまにしか食べませんがインスタントラーメンは好きです。

これはもう食のひとつのジャンルであり文化ですよね。

「誰よりも美しい妻」、淡々とした不穏な夫と妻の関係。

井上荒野の世界ですね。

「闇の梯子」、ちょっとやりきれないような話です。

でもしっくりと読ませます。

「作家の口福」、私は食エッセイが好きでして。

いろんな作家の食エッセイを読めるお得な一冊でした。(笑)

「文学賞メッタ斬り! 受賞作はありません編」、相変わらず読書量がものすごいお二人。

作品だけでなく、文学賞の選評に対しての辛口のコメントも痛快。

「脳男」、細かな部分にいろいろと甘さを感じました。

でも鈴木一郎の続編はちょっと読んでみたいかも。

「鍋の中」、地味な話ではあります。

霜降りのステーキではなく、スルメのような味わいです。(笑)

「新解さんの謎」、ネットサーフィン(死語ですが)のように辞書で楽しむというのは昔よくやりました。

でもこれは辞書そのものがエンターテイメントになっているという報告例。

「ミザリー」、映画にもなったベストセラーですね。

でも、いかにもな外国小説の言い回しが私には馴染めませんでした。

「世界ぐるっと朝食紀行」、昼食や夕食ではなく朝食にこだわったのがミソ。

朝食を通して現地の姿が見えるんじゃないでしょうか。

「くいだおれ波乱万丈記」、惜しまれながら閉店した大阪は道頓堀の飲食店『くいだおれ』。

店の裏側のいろんな苦労話を知ることができました。

「フグが食いたい! 死ぬほどうまい至福の食べ方」、とにかくフグを愛してやまない著者。

徹底的にフグを検証しておられます。

「ニート」、まさしくタイトルのままニートな男を扱った小説です。

絲山秋子らしい男女関係を描いていますね。

というわけで今月の一冊なのですが。

いつも書いているような気もしますが、なかなか抜きん出てこれという作品には出会えませんね。

でももちろんそれぞれ楽しませていただいています。

そんな中から今月なら「空中ブランコ」、「誰よりも美しい妻」でしょうか。

「空中ブランコ」は誰もが楽しめるエンターテイメント作品だと思います。

「誰よりも美しい妻」はちょっと読者を選ぶかも。

でも私は「誰よりも美しい妻」井上荒野を今月の一冊に選びたいと思います。

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posted by たろちゃん at 04:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月28日

「ニート」絲山秋子

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短編集です。

表題作は女性で作家の主人公が昔ちょっと付き合っていた男の現状をウェブサイトで知ります。

お金に困り、まさにニートな生活。

主人公はお金を貸して手助けしてやるのです。

頼りない男と自立している女の関係。

女に経済的な負担をさせている男の気持ちはどうなのか。

逆にそんなことをしている女の気持ちはどうなのか。

なんだかどちらも核に触れてはいけないような距離を保って付き合っています。

男と女の距離感の取り方に関しては、絲山秋子氏ならではの感性を持っておられますね。

友達以上恋人未満といいますか。

他の短編もそうですが、ここに出てくる男はすべてだらしないというか情けない男たちです。

女性の主人公はそんな男たちを突き離すわけでなく、媚を売るわけでもなく。

すごくナチュラルなバランスが心地よい。

「へたれ」は男性が主人公。

でもタイトルどおりどうもシャキッとしない。

最後の「愛なんかいらねー」は強烈なスカトロです。

どうしたんだ、絲山秋子。(笑)

しかしそこまで書くことによって、逆に達観したような虚しさが感じられるのですね。

男女の微妙な関係を書かせると絶妙に上手い作家だと思います。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 02:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月26日

「フグが食いたい! 死ぬほどうまい至福の食べ方」塩田丸男

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食に関しての著書は何冊も書いてこられた著者。

奥様は料理研究家です。

そんな著者が「一番お好きなものはなんですか」、「一番うまい食べ物はなんでしょう」と質問され、決まって答えるのがフグ。

二番三番がなくてとにかく一番はフグなのだとか。

この本はまさしく著者がフグ丸ごと1匹語りつくしている感があります。

フグが食べられてきた歴史を過去の文献から拾い出し、毒についての魅力(?)を語り、自身の経験を語ります。

たしかにフグというのは昔から食通には高く評価されていますね。

私はあまりよくわからないのですが。

おそらくたいしたレベルのフグを食べていないせいなんでしょう。

ちなみに皆が喜ぶカニやマグロも私はあまりありがたいとは思わないんですね。

冬にカニがなくても寿司屋にマグロがなくても全然平気。

貧乏舌です。(笑)

私のことはともかくとしまして、著者のフグに対しての思い入れがひしひしと伝わります。

フグ好きを自認される人におかれましては、ぜひご一読を。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月24日

「くいだおれ波乱万丈記」柿木道子

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道頓堀の「くいだおれ」。

その名は全国区ですかね。

私は大阪人なのでよくわからないんですけども。

なによりあの人形が有名です。

そんな「くいだおれ」の女将さんが書かれた本です。

創始者で父親である山田六郎氏から後継者に指名され、無我夢中で突っ走った25年。

女将の奮闘記です。

創始者の意志を継ぎつつ、しかし現代に合った経営をせねばなりません。

いろんな苦労のエピソードが記されています。

もちろん女将さんひとりでのやりくりではなく、周りの人たちの尽力があってこそです。

しかし残念ながら「くいだおれ」は平成20年4月に閉店しました。

これも時代なんですね。

正直いいまして大阪人の私もこの店を利用したのは一度だけです。

当時オフ会の会場を設定させていただく立場としまして、この店を選びました。

意外といいますか、逆にといいますか、「くいだおれ」に行ったことのない大阪人というのは多いのです。

なのでこんな機会に一度どうよと。

いい思い出です。

現在女将さんはあちこちで講演活動をなさっておられるとのこと。

人形の「くいだおれ太郎」君も場所を変えて健在です。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 『か』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月22日

「世界ぐるっと朝食紀行」西川治

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著者は写真家です。

その他にもいろいろと肩書きをお持ちのようですが。

仕事で各国に出かけ、当然食事というものは付いてまわります。

著者のそんな旅歴40年の体験から朝食にこだわって書かれたのがこの本です。

普通にツアーで海外旅行に行きますと、朝食は当然ホテルということになりますよね。

でもそれでは現地の味は味わえません。

著者は町に出て地元の人に愛されている店に足を運びます。

そんな記録を豊富な写真とともに楽しませてくれます。

ちなみに私もほんの少しだけ海外旅行の経験があります。

さすがに朝食はホテルで摂りましたが、その後ホテルを出てとにかく街の雰囲気を味わいたくて、朝っぱらからカフェでアルコール飲んでました。(笑)

街の景色や道行く人を眺めつつ。

昼と夜の食事はとにかく地元の料理を求めました。

外国に行ってわざわざ和食を食べるほど馬鹿なことはありません。

それはともかくとしまして、外国で外食する場合、朝食というのは昼や夜と違っていちばんスッピンの姿を見せてくれるのではないでしょうか。

各国の朝食を記録した美味しく楽しい一冊です。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:21| Comment(1) | TrackBack(0) | 『に』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする