2013年01月10日

「作家の口福」恩田陸ほか

Cimg2089

朝日新聞の土曜別刷りに連載された食エッセイです。

20人の作家が執筆しておられます。

恩田陸絲山秋子古川日出男村山由佳井上荒野山本文緒藤野千夜川上未映子森絵都津村記久子三浦しをん江國香織朱川湊人磯崎憲一郎角田光代道尾秀介池井戸潤中村文則、内田春菊、中島京子

錚々たる顔ぶれですね。

それぞれ食について書いておられるわけですが、食通ぶった内容はいっさい無し。

どこそこの何々が・・・・とか、有名店のなんたらいう料理を食した・・・・といった類ではなく、自身の食にまつわるエピソードの紹介です。

人気作家がなんだか身近に感じられたりもする内容でした。

posted by たろちゃん at 04:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月08日

「闇の梯子」藤沢周平

Cimg2090

短編5編収録。

板木師の清次のもとに酉蔵という男が訪ねてきます。

昔おなじ店で仕事をしていた人物です。

あまり柄のよくない酉蔵に妻のおたみはどうもいい印象を持ちません。

清次は酒でもてなし、機嫌よく帰っていった酉蔵ですが、しばらくしてまた戻ってきます。

金を貸してほしいと。

断れない清次は用立ててやるのですが、返すどころか味を占めて執拗につきまとってきます。

やがておたみが病に倒れてしまいます。

まるで酉蔵が不幸を運んできたかのように・・・・。

なんとも暗くやりきれない話です。

ラストも決して明るいものではありません。

他の作品も同じくですね。

しかしハッピーエンドばかりが小説ではありません。

粒揃いな短編集だと思います。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 04:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ふ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月06日

「誰よりも美しい妻」井上荒野

Cimg2091

33歳の園子の夫惣介は、15歳年上の有名なバイオリニストです。

二人のあいだには12歳になる息子がいます。

園子は誰よりも美しい妻であるのですが、惣介は浮気をやめることができません。

つねに愛人がいるのです。

しかし園子は惣介が新しい愛人を作るたびにそのことに気付いています。

気付いていながらなにも言わない。

教え子に手を出し、その教え子を家に連れてくるという無神経さというか無邪気さというか、そのようなことにも知らないふりをしています。

息子、惣介の親友、惣介の前妻などが関わりつつ物語は進みます・・・・。

いつも書いているように思うのですが、私が井上荒野の作品を読んでまず感じるのは『不穏』ですね。

これはこの作品の解説者も書いておられますけども。

本来なら修羅場になりそうな設定なんですが、話は淡々と静かに進んでいきます。

それがなんとも『不穏』なんです。

やたらいろんな女に手を出している惣介ですが、これが憎めないキャラです。

そのせいか、そんな惣介を憎むことなく愛おしくさえ思っている園子。

これがまたちょっと怖い気もするのですが。

綱渡り的な愛情ですかね。

私が今まで読んだ井上荒野作品の中ではいちばんよかったように思えました。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 『い』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月04日

「インスタントラーメン読本」嵐山光三郎 編著

Cimg2092

インスタントラーメンを愛する著者によるラーメン読本。

南伸坊氏との対談、5泊6日インスタントラーメン101食、ゲストによる寄稿など。

年表やら豆知識のようなものまで収録されています。

いまや国民食というよりも世界食になった感さえあるインスタントラーメン。

もともとは店のラーメンのレベルを目指して作られたはずですが、いまやインスタントラーメンというひとつのジャンルとして成立しています。

この本でもそのあたりのことが語られていますね。

私もインスタントラーメンは別にラーメン屋の味に近づける必要はないと思っています。

チキンラーメン、サッポロ一番、カップヌードルなど、これはこれでヘタな専門店よりも飽きが来なくて美味しいじゃないですか。(笑)

てなわけで、インスタントラーメンファン必読の一冊です。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 02:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月02日

「空中ブランコ」奥田英朗

Cimg2093

伊良部総合病院の精神科医、伊良部一郎が活躍(?)するシリーズ第2弾です。

デブでまるで子供のような性格の伊良部、そしてクールな看護婦のマユミ。

まったくやる気があるんだかないんだかわからない2人です。

注射のときだけ目を爛々とさせ興奮するのですが。

そんな2人のもとにいろんな患者が訪れます。

表題作はサーカスのブランコ乗りです。

どうも最近調子が悪く失敗が続きます。

妻や舞台監督に勧められ伊良部のもとを訪れるのですが。

なんだかんだとブランコ乗りと親しくなった伊良部はサーカスに押しかけ、あげくの果ては空中ブランコに挑戦することに・・・・。

前作の「イン・ザ・プール」に引き続き、絶好調ですね。

伊良部のキャラが実にいい。

治療そっちのけでトンチンカンな言動ばかり起こすのですが、なぜか最後にはピタッと患者の問題が解決しています。

天才なのか天然なのか・・・・。

第131回直木賞受賞作。

直木賞というにはちょっと軽いかなという気もしますが、1級のエンターテイメントであるのは間違いありません。

第3弾の「町長選挙」も楽しみに読ませていただきましょう。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 17:26| Comment(0) | TrackBack(1) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする