2013年01月16日

「鍋の中」村田喜代子

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いとこ4人が田舎の祖母の家で夏休みを過ごします。

主人公は17歳のたみちゃん、弟の信次郎、同い年のみな子、その兄の縦男。

やや記憶がぼけている祖母の話は、いかにも昔の田舎にありそうな忌憚的な話だったりします。

そんな中に主人公は親との血のつながりの真実を垣間見たり。

祖母が持ち出してきた古く大きな鉄鍋。

そこには80年の人生を歩んできた祖母のいろんなことが詰まっているのでしょう。

私は表題作よりも他の3編のほうがよかったです。

幼い女の子を亡くし、同じような境遇の遺族の会に参加して活動する母親の話、「水中の声」。

友人とツーリングに出かけ、前を走っていたはずの友人が待ち合わせの場所にいない「熱愛」。

懲罰をきっかけにひたすら学校中の便器を磨きあげる高校生の話、「盟友」。

どれもわかりやすい話ではありません。

なんだか淡々と冷んやりした印象は共通しているように思えました。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『む』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする