2013年01月28日

「ニート」絲山秋子

Cimg2098

短編集です。

表題作は女性で作家の主人公が昔ちょっと付き合っていた男の現状をウェブサイトで知ります。

お金に困り、まさにニートな生活。

主人公はお金を貸して手助けしてやるのです。

頼りない男と自立している女の関係。

女に経済的な負担をさせている男の気持ちはどうなのか。

逆にそんなことをしている女の気持ちはどうなのか。

なんだかどちらも核に触れてはいけないような距離を保って付き合っています。

男と女の距離感の取り方に関しては、絲山秋子氏ならではの感性を持っておられますね。

友達以上恋人未満といいますか。

他の短編もそうですが、ここに出てくる男はすべてだらしないというか情けない男たちです。

女性の主人公はそんな男たちを突き離すわけでなく、媚を売るわけでもなく。

すごくナチュラルなバランスが心地よい。

「へたれ」は男性が主人公。

でもタイトルどおりどうもシャキッとしない。

最後の「愛なんかいらねー」は強烈なスカトロです。

どうしたんだ、絲山秋子。(笑)

しかしそこまで書くことによって、逆に達観したような虚しさが感じられるのですね。

男女の微妙な関係を書かせると絶妙に上手い作家だと思います。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 02:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする