憎む相手の死を願うとなぜか本当に死んでしまうという能力を持つ緋紗子。
ちなみに彼女はバイセクシャルです。
中学3年のとき、自分を犯した一つ上の先輩。
彼は交通事故で亡くなりました。
大学時代に振られた相手は急性アル中で。
同じく大学時代、弄ばれた人妻は脳溢血で。
二十五歳のとき付き合っていた年上の商社マンは酔って凍死。
そしていちばん最近につきあっていた誠一もやはり公園で首を吊りました。
しかし一人だけ死なない人物がいます。
現在の恋人である小雪です。
彼女は緋紗子に継男という男と結婚するといいます。
当然緋紗子はその継男を激しく憎み、やはりビルの窓から落ちて死んでしまいます。
そんな事件があって、ある日フリーライターを名乗る鉄郎という人物が緋紗子の前に現れるのですが、彼は緋紗子の能力を知り自分も同類だというのです・・・・。
なぜ緋紗子にそのような能力があるのか、そして鉄郎の言う同類というのはどういう意味なのか。
このあたりが読ませどころですね。
なるほど、その能力の源をそちらのほうに持っていきましたか。
ネタバレになるのでそれは書きませんけども、SFではなくいかにもホラーっぽいですね。
そして森奈津子ですから適度にエロやレズもあって。
タイトルにもなっている「あんただけ死なない」も最後になるほどと辻褄を合せています。
でも小雪のキャラ設定がちょっと中途半端な気がしますけども。
小粒ではありますがそこそこ楽しめました。
ラベル:小説