2013年03月31日

3月の一冊

今月もなんとか15冊読むことができました。

月10冊読めればいいなと思っていますので、私にしては上出来です。

・「スローフードな日本!」島村菜津 
・「夏を喪くす」原田マハ
・「本屋通いのビタミン剤」井狩春男
・「なぜザ・プレミアムモルツは売れ続けるのか?」片山修
・「セックスボランティア」河合香織
・「地の果て 至上の時」中上健次
・「今朝子の晩ごはん 仕事も遊びもテンコ盛り篇」松井今朝子
・「でかい月だな」水森サトリ
・「第2図書係補佐」又吉直樹
・「朗読者」ベルンハルト・シュリンク
・「読むクラシック」佐伯一麦
・「陽だまりの彼女」越谷オサム
・「悪い食事とよい食事」丸元淑生
・「今朝の春 みをつくし料理帖」高田郁
・「変なおじさん 【完全版】」志村けん

「スローフードな日本!」、ファストフードが席捲する昨今の飲食業界。

体や自然を考えれば、昔ながらの素材を使った食事に回帰すべきではないかと真剣に思わされる一冊でした。

「夏を喪くす」、すべて中年を主人公にした中編集。

10代20代にはないそれなりの人生経験を経て迎えるドラマがいい。

「本屋通いのビタミン剤」、著者でも編集者でも書店でもない取次ぎという仕事。

そんな独特の目線がいいですね。

「なぜザ・プレミアムモルツは売れ続けるのか?」、サントリーのヒット商品について書かれた本。

この商品が出るまでビール部門は45年間赤字を続けていたというのが驚きでした。

「セックスボランティア」、タブー視されていた障害者の性について書かれて話題になりました。

著者の勇気と行動力に拍手。

「地の果て 至上の時」、読むのにかなり時間がかかりました。

中上健次の小説は読むのにも体力がいります。(笑)

「今朝子の晩ごはん 仕事も遊びもテンコ盛り篇」、日記エッセイです。

作家の日常を知ることができて興味深い。

「でかい月だな」、小説すばる新人賞受賞作。

このあとどういうのを書いていかれるのだろうと気になりましたが。

「第2図書係補佐」、著者の読書経験から小説も書けるのではと感想を書いたところ、偶然その数日後に書店のイベントで小説に意欲を見せられたとのこと。

今後の展開に期待。

「朗読者」、海外小説にありがちな鬱陶しい言い回しもあまりなく、読みやすかったです。

まずまずでした。

「読むクラシック」、音楽評論家ではなく作家の書いた本だけに、堅苦しくなく楽しめます。

自身の経験をさりげなくクラシック音楽に繋いでおられるのがいい。

「陽だまりの彼女」、ベタともいえる恋愛小説ですが、ファンタジーに仕上げているのがミソ。

ここだけの話ですが(どこだけだ 笑)、ちょっと泣いちゃいました。

「悪い食事とよい食事」、栄養素が体にどのような影響を与えるか。

現代の食生活事情において知っておく必要はあるでしょうね。

「今朝の春 みをつくし料理帖」、楽しみに読んでいるシリーズです。

話作りが上手い作家さんだなぁと思います。

「変なおじさん 【完全版】」、別にファンというわけではないのですが、なぜか読んでみました。

お笑いに対しての真摯な姿勢が伺える良書でした。

さてさて、今月の一冊。

高田郁の「今朝の春 みをつくし料理帖」がやはりですか。

ですが、ここはこの作品に1歩譲りましょう。

今月は「陽だまりの彼女」ということで。

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2013年03月29日

「変なおじさん 【完全版】」志村けん

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志村けんといえば誰もが知るコメディアンですよね。

演じるキャラとしては「変なおじさん」や「バカ殿」が特に有名です。

そんなコメディアンのこれは自伝といえばいいのでしょうか。

少年時代からドリフターズの付き人になりレギュラーになり、そしてメンバーを代表する人気者になり・・・・。

そのようなことが語られつつ、お笑いに対しての熱い思いも語っておられます。

でも他の芸人を否定したり若手芸人に苦言を呈するようなことはしておられません。

たけし、さんま、タモリの才能に敬意を払い、ダウンタウンや爆笑問題といった若い才能も大いに認めて楽しんでおられます。

そのどれらの芸人とも自分は芸風が違うということをきっちりと自覚していらっしゃるんですね。

著者のお笑いは子供からお年寄りまで楽しめるコントです。

一部の世代にだけ受ければいいという芸ではありません。

きっちりと台本を作り、しっかりと役を作る芸なんですね。

そのあたり今のアドリブ的なお笑いとは系統が違います。

この本を読んで感じたのは、志村けんという人は意外と(?)シャイで真面目な人なんだなぁと。

しかし芸においてはこれほどのベテランになってもずっとバカをやり続けていきたいと。

根っからのお笑い芸人なんですね。

普段何気なく観て笑い流している著者のコントですが、これからはじっくりと細かなところまで気を配って観なければなりません。(笑)

なにしろほんの数分のコントにン百万も経費がかかっていたりすることもあるそうですから。

でもそんな観方はしないでほしいと著者ならいうでしょうね。

ラベル:エッセイ
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2013年03月27日

「今朝の春 みをつくし料理帖」高田郁

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シリーズ第4弾です。

4編収録されており、表題作は「今朝の春」。

毎年出る料理屋の番付表でここ数年は登龍楼の独壇場だったのが、今年はつる家と票が割れてどちらを大関にするか決着が着かないとのこと。

なので同じ食材を使った料理で競い合いをし、どちらを大関にするか判断したいといいます。

版元の申し出に迷った末、澪は競い合いを受けます。

用意した料理は寒鰆の昆布締め。

さて勝敗の行方は・・・・。

やはりいいですねぇ、このシリーズ。

まずなによりも料理といういちばん中心のテーマがしっかりとしています。

そして澪を支える周りの人たちの人情、、小松原に対する澪の恋心、あさひ太夫こと幼馴染みの野江との手の届かない距離。

そういった要素が実に巧みに盛り込まれています。

この巻では小松原の素性がだんだんと明らかになり、野江との再会や天満一兆庵の再建などの目標がしっかりと固まってきます。

ますます今後が楽しみになってきました。

posted by たろちゃん at 04:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月25日

「悪い食事とよい食事」丸元淑生

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作家であり料理研究家でもあった著者。

料理研究といいましても主婦向けの安く簡単にできる毎日のおかずといった類ではなく(もちろんそういうのも含みますが)、最新の栄養学を取り入れた体にいい料理というのが主旨です。

この本の見出しをいくつか取り上げますと、「脳卒中のリスクを高める食事」、「高血圧を予防するカルシウム」、「妊婦が不足させてはならない葉酸」、「癌のリスクを下げる食事」などといった具合です。

アメリカの学者からの引用が多いですね。

栄養学も日々変わっていくとはいえ、ここに書かれていることはもちろんもっともなことです。

当然著者はこのような食事を実践されていたわけですが、皮肉なことに74歳という年齢で食道ガンで亡くなっておられるんですね。

74歳といえば日本人の男性平均寿命を下回っています。

そうなると著書で唱えていたことはなんなんのか、ということになってしまいます。

ガンを宣告されたときの心境やいかに、なんて余計なことを考えてしまったりもするわけですが。

まあ病気なんてどれだけ気を配っていても本人の意思とは無関係になってしまうものですが、やはり食べ物が体に大きな影響をもたらすのは事実。

このような本を参考にしつつ、いい食事を心掛けるのは重要なことでしょう。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月23日

「陽だまりの彼女」越谷オサム

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広告代理店の新人営業マンである浩介が、上司とともに資料を持ってランジェリーメーカーを訪れます。

そこで対応に現れた広報部の女子社員がなんと中学時代のクラスメートだった真緒でした。

10年ぶりの再会です。

中学時代は「学年有数のバカ」と呼ばれていた真緒ですが、いま目の前に居るのは頭の切れる颯爽とした美女。

これがあの真緒なのか・・・・。

この再会をきっかけに二人は付き合いを始めます。

二人は結婚を考えるのですが真緒の両親に反対され、駆け落ちしてまで一緒になるのです。

幸せな新婚生活を送るのですが、やがて真緒の様子がおかしいことが度々おこります。

実は彼女にはある秘密があったのです・・・・。

読んでいて二人の幸福感が伝わってくるような恋愛小説です。

しかしこれを恋愛小説として読みますと、彼女の秘密というのは確実に反則です。

それまで普通に読んでいて最後にあれですからね。(笑)

ですがこれはファンタジーなんだと思えばそれはそれでありかなと。

そのための伏線もしっかりと張られていますし。

心温まるいい小説なのは確かです。

お互い相手を思う気持ちがよく描けていると思います。

恋愛の楽しさ、切なさ、難しさ、読んでいて作中の二人と一緒になってそれらを感じることができました。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 『こ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする