志村けんといえば誰もが知るコメディアンですよね。
演じるキャラとしては「変なおじさん」や「バカ殿」が特に有名です。
そんなコメディアンのこれは自伝といえばいいのでしょうか。
少年時代からドリフターズの付き人になりレギュラーになり、そしてメンバーを代表する人気者になり・・・・。
そのようなことが語られつつ、お笑いに対しての熱い思いも語っておられます。
でも他の芸人を否定したり若手芸人に苦言を呈するようなことはしておられません。
たけし、さんま、タモリの才能に敬意を払い、ダウンタウンや爆笑問題といった若い才能も大いに認めて楽しんでおられます。
そのどれらの芸人とも自分は芸風が違うということをきっちりと自覚していらっしゃるんですね。
著者のお笑いは子供からお年寄りまで楽しめるコントです。
一部の世代にだけ受ければいいという芸ではありません。
きっちりと台本を作り、しっかりと役を作る芸なんですね。
そのあたり今のアドリブ的なお笑いとは系統が違います。
この本を読んで感じたのは、志村けんという人は意外と(?)シャイで真面目な人なんだなぁと。
しかし芸においてはこれほどのベテランになってもずっとバカをやり続けていきたいと。
根っからのお笑い芸人なんですね。
普段何気なく観て笑い流している著者のコントですが、これからはじっくりと細かなところまで気を配って観なければなりません。(笑)
なにしろほんの数分のコントにン百万も経費がかかっていたりすることもあるそうですから。
でもそんな観方はしないでほしいと著者ならいうでしょうね。
ラベル:エッセイ