2013年06月02日

「風に舞いあがるビニールシート」森絵都

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短編集です。

『お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編』とのこと。

表題作の「風に舞いあがるビニールシート」では難民を支援する国連機関で働く男女の話です。

里佳は国連難民高等弁務官事務所に就職します。

入所するときの面接官のひとりだったのがエド。

やがて二人は結婚することになるのですが、普通の家庭を求める里佳と1年のほとんどを危険な地区に出向き難民のことを考えるエドとは、生活面でも思想でもすれ違いがあります。

当然の帰結として二人は離婚するのですが・・・・。

本書には6編収録されているのですが、その6編で書かれている世界が実に多岐に渡っています。

「鐘の音」では仏像修復師なんていう世界が書かれていますし。

作者の森絵都氏はもともとは児童文学の作家。

数々の賞を受賞しておられます。

しかし一般文学でもその実力を発揮され、しかもこの幅の広さ。

その才気には舌を巻きますね。

第135回直木賞受賞は伊達ではありません。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 『も』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする