2013年07月07日

「死神の精度」伊坂幸太郎

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死神が主人公です。

監査部から指示された人間に死ぬ1週間前から接触し、その人間の死が「可」か「見送り」か調査し判断するのが仕事です。

そんな死神から見た6通りの話が収められています。

主人公が「よほどのことがない限り「可」の報告をすることになっている」と言っている以上、じゃあ読むまでもなく結果は知れているじゃないかとなりますが、そんな単純な話を伊坂幸太郎が書くわけありません。

しっかりとドラマが作られています。

「吹雪に死神」ではミステリーの古典的なジャンルである“吹雪の山荘もの”の形式になっており、これは作者のちょっとしたお遊びでしょうかね。

よほど奇抜なアイデアでないかぎり、いまさらこんな設定を大真面目に書く作家はいないでしょう。

死神のキャラクターがいかにも伊坂幸太郎的だなと思いました。

人間に関してはさほど興味がなくクールです。

あくまで仕事として淡々とこなしています。

ですが最後の「死神対老女」ではなんだかんだと調査対象の人物を手助けしたりしています。

そして主人公だけでなく調査員(死神)全員にあてはまることなのですが、ミュージックがとても好きだということ。

クールではありますが、このあたりとても人間くさい。(笑)

登場人物がリンクしているのも伊坂作品ですね。

この一冊の中でもリンクしていますし、他の作品ともリンクしています。

今回も面白く読めました。

やはりハズレがない作家さんだなぁと思います。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 00:07| Comment(1) | TrackBack(0) | 『い』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする