2013年08月04日

「編集者T君の謎 将棋業界のゆかいな人びと」大崎善生

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著者は現在作家ですが、元「将棋世界」の編集長です。

なので長年将棋界を内側から見てこられました。

今は亡き大山康晴十五世名人のエピソード。

将棋連盟の職員旅行で函館に行くことになり、幹事の著者は昼食にイカソーメンを出すことにします。

しかし会長の大山が著者を呼び出してダメ出し。

1500円の食事代が高いというのです。

それで「イカはやめなさい」、「いや、先生イカだけは」の押し問答。

十五世名人ともあろう人が・・・・。(笑)

加藤一二三九段のエピソードも笑えましたね。

彼は食事休憩などの相手が居ないときに、相手側の局面に立って考える癖があるそうです。

なるほど相手側から見るとまた見えてくるものもあるのでしょう。

いつものように相手側に立つ加藤を見た先崎学八段、どんな局面なんだろうと近づいていくとまったくの先後同型だったとか。

つまりどちらから見ても同じなわけで、そんな盤面を相手側からじーっと睨みつける加藤を見てひっくり返りそうになったとか。(笑)

加藤が名人位を奪取したときのエピソードも面白い。

中原名人に追い詰められ秒読みに追われ絶体絶命と誰もが思ったとき、加藤はいきなり中腰に立ち上がり「ひょーッ」という奇声を発したというのです。

対局中に中腰になって「ひょーッ」て。(笑)

なんと中原の玉に即詰めを発見したのです。

秒読みの中での一瞬の閃き。

これで加藤は待望の名人位に着きました。

棋士というのはある意味天才集団ですから、やはりそれなりに個性をお持ちの方が多いようで。

将棋に興味をお持ちの方はぜひご一読を。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 04:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする