2013年11月29日

11月の一冊

今月の読書は12冊でした。

ここしばらくのベースからすればやや少なかったですが、月10冊読めれば上出来としていますのでじゅうぶんです。

・「長生きする食 早死にする食」高田明和
・「るり姉」椰月美智子
・「オーパ! 旅の特別料理」谷口博之
・「同期生 「りぼん」が生んだ漫画家三人が語る45年」一条ゆかり もりたじゅん
・「途方にくれて」立松和平
・「そして誰もいなくなった」アガサ・クリスティー
・「小夜しぐれ みをつくし料理帖」高田郁
・「ホンの幸せ」氷室冴子
・「ラブホテル裏物語 女性従業員が見た「密室の中の愛」」大月京子
・「ターゲット」楡周平
・「深爪」中山可穂
・「失踪入門」吾妻ひでお 中塚圭骸

「長生きする食 早死にする食」、一般的に体にいいとされる現代の食事指針に疑問を投げかける一冊。

一理あるとは思いますが、現在においてどこまで支持されますか。

「るり姉」、るり姉というキャラ、そしてそれを慕う周りの人たちとの親密感がいい。

ただラストはちょっと弱かったように思うのですが。

「オーパ! 旅の特別料理」、開高健氏に同行して四苦八苦しながら旅の料理を作った著者。

その記録が面白いし、開高健の人間的な魅力に触れることもできます。

「同期生 「りぼん」が生んだ漫画家三人が語る45年」、じゅうぶんなベテラン漫画家の3人さんですが、世間一般的には誰もが知るという存在ではありません。

このような本で実績を称え知らしめるのは実にいいことだと思います。

「途方にくれて」、山あり谷ありの派手なエンタメ小説とは対極かもしれません。

しかしこのような小説が文学であることをもっと理解してほしい。

「そして誰もいなくなった」、世界的なベストセラー小説です。

私は納得できませんでしたが、舞台の原作としてはぴったりではないかと思いました。

「小夜しぐれ みをつくし料理帖」、今回はいろんな意味で動きのあった内容でした。

いつもながら読ませますねぇ。

「ホンの幸せ」、著者が読んだ本や解説がメインのエッセイ集。

私には感情移入できませんでした。

「ラブホテル裏物語 女性従業員が見た「密室の中の愛」」、業界裏話です。

ラブホの裏話なんていいじゃないですか。(笑)

「ターゲット」、シリーズ第5弾となりますが、ますます出来はよくなっているのでは。

かっちりした優等生的な作風は相変わらずですが。

「深爪」、とにかく激しい情熱を感じさせる中山可穂。

今回は珍しく男性目線もありました。

「失踪入門」、「失踪日記」のベストセラー後あちこちから関連したいろんな本が出ましたが、これは最低です。

こんなマスターベーション本を作って編集者は満足しているのか。

さて今月の一冊を選びましょう。

「小夜しぐれ みをつくし料理帖」、「ターゲット」、「深爪」が候補ですね。

どれもよかったのですが、「ターゲット」は他に比べて感動がないか。

もちろんエンターテイメントとしてはよかったですが。

となると「小夜しぐれ みをつくし料理帖」と「深爪」ですが、う~ん、新たな展開を見せた「小夜しぐれ みをつくし料理帖」でいきましょうか。

今月はこれに決定です。

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posted by たろちゃん at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月27日

「失踪入門」吾妻ひでお 中塚圭骸

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「失踪日記」が第34回日本漫画家協会賞大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門受賞と華々しく話題になり、健在ぶりを見せつけた吾妻氏。

その後の「うつうつひでお日記」はまだ吾妻氏自身が描いておられるのでいいとして、「逃亡日記」なんてインタビューものも出てきていかにも柳の下のどじょうを狙ったような本でした。

そしてこの「失踪入門」。

最低ですね、これは。

対談ものですが、とにかく司会者である「COMICリュウ」編集長と吾妻氏の対談相手である中塚圭骸氏のやりとりがウザすぎます。

吾妻氏そっちのけでくだらないダジャレ連発したり。

心なしか吾妻氏のノリも悪い。(笑)

読んでいてぜんぜん面白くありませんでした。

posted by たろちゃん at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月25日

「深爪」中山可穂

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連作短編集です。

表題作の「深爪」は翻訳家で独身女性のなつめと、自宅でピアノ教室をやっている主婦の吹雪の恋愛です。

深く愛し合うがゆえに独占欲や嫉妬で何度も喧嘩をしてはよりを戻す二人。

なつめは吹雪に離婚して欲しいと迫り、吹雪は家庭を壊して幼い息子の嵐や夫のマツキヨに迷惑をかけたくないと拒みます。

しかし夫のセックスを頑なに拒否し続けることで、夫婦の関係はぎくしゃくしたものになっていきます・・・・。

「落花」は吹雪の視点で書かれています。

なつめと別れ、家を飛び出して新しい恋人と暮らし始めた吹雪。

夫と離婚して息子を引き取ろうとするのですが、夫はどちらも認めません。

「魔王」は吹雪の夫であるマツキヨの視点です。

この作者が男の視点で書くのは珍しい。

女に妻を奪われた立場のマツキヨは、それでも一生懸命息子である嵐の世話をします。

母親を恋しがる嵐のために女装までして。

調停により吹雪と親権を争うことになるのですが・・・・。

いつもながら中山可穂の小説は熱く激しいですね。

最初からトップギアで全開といった感じです。

この作品では「魔王」で男の視線を導入し、女性同士の恋愛だけでなく家族や夫婦、親子の絆といったことが描かれています。

それだけに熱さはややクールダウンした印象も受けますが、物語としての奥行きは深まったように思えます。

やっぱりいいですね、中山可穂。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 『な』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月23日

「ターゲット」楡周平

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シリーズ第5弾、朝倉恭介シリーズとしては第3弾となります。

クアラルンプールで仕事を終え、ファーストクラスでくつろぎ東京に向かう朝倉恭介。

しかし機内で急病人が発生し、飛行機はクアランプールに引き返すことになります。

それはCIAが仕掛けた罠でした。

北朝鮮のテロ対策にCIAが目を付けたのが恭介だったのです。

本来なら恭介と敵対するはずのCIAは恭介の裏の顔を知らずに工作員として強引にスカウトし、さまざまな教育を行います。

最初は罠にはめられて屈辱を感じていた恭介ですが、訓練は今後の自分の仕事に役立つはずだと積極的に技術を身につけていきます。

北朝鮮が在日米軍にウィルス兵器を仕掛けようとするのを阻止する役目が恭介に与えられるのですが、その任務を無事果たすことができるのか・・・・。

シリーズを重ねるにつれ、ますます読み応えがアップしてきました。

600ページ弱のボリュームを中弛みなく読むことができましたし。

文章はいつものように「いかにも資料を駆使しました」といった感じですが、まあこれがこの作家の作風なんでしょう。

次作はいよいよシリーズの最終章。

第2弾第4弾で主人公だった川瀬雅彦との関わりもあるようです。

楽しみに読ませていただきましょう。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 『に』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月21日

「ラブホテル裏物語 女性従業員が見た「密室の中の愛」」大月京子

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タイトルからわかりますように、ラブホテル従業員による裏話です。

業界の裏話というのはどんなジャンルでもそうですが、一般にはあまり知られることがないので興味深いものがあります。

ましてやラブホテルともなれば。(笑)

本書でもいろんなエピソードが紹介されています。

こんな客がいるんだなぁと感心(?)することしきり。

たしかにラブホというのは部屋に入ると密室ですが、その前後というのは無防備なものです。

とくに利用したあとの部屋など、もろに性癖を曝け出していますしね。

私もほんの少しだけラブホでバイトしたことがあります。

使用後の部屋に清掃に入り、風呂場に入ったときの強烈な臭気に悶絶したことがあります。(笑)

なにやってんだか・・・・。

いろんな趣味のお客さんがいますからねぇ。

ちなみにラブホの仕事はかなりの重労働でした。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 04:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする