2013年12月31日

12月の一冊

今月は15冊読むことができました。

まずまずです。
    
・「食通耳より話 日本の味と世界の味」小泉武夫
・「長生き競争!」黒野伸一
・「スカートの下の劇場」上野千鶴子
・「旅する胃袋」篠藤ゆり
・「蠅の王」ウィリアム・ゴールディング
・「自縄自縛の私」蛭田亜紗子
・「町長選挙」奥田英朗
・「親爺シェフ3人 フランス料理にもの申す」田代和久 北島素幸 谷昇
・「赤塚不二夫120%」赤塚不二夫
・「鮨水谷の悦楽」早川光
・「肝、焼ける」朝倉かすみ
・「吉本興業女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」」大谷由里子
・「お神酒徳利 深川駕籠」山本一力
・「七冠王 羽生善治 α波頭脳の秘密」
・「もの食う本」木村衣有子

「食通耳より話 日本の味と世界の味」、世界各国、東西の食べ物を比較しているのが面白い。

小泉センセイらしいウンチクもあって楽しく読めました。

「長生き競争!」、高齢化社会をコミカルに、しかしシビアに。

読み心地は軽いですが、自分の将来をちょっと考えさせられるような一冊です。

「スカートの下の劇場」、下着についての考察です。

遍歴やら当時の文化なども伺えます。

「旅する胃袋」タイトルどおり食べ歩きの旅なのですが、グルメガイドの類ではありません。

むしろ現地の人たちとの交流の旅といえるかも。

「蠅の王」、ノーベル文学賞作家のデビュー作ですが、やはり私には良さがわからず。

外国小説はほんと馴染めません。

「自縄自縛の私」、特殊な性癖を持った人たちを描いた短編集。

作者の他の作品もどんなものか読んでみたいです。

「町長選挙」、直木賞を受賞した作品のシリーズ第3弾。

誰が読んでも理屈抜きに楽しめるエンターテイメントだと思います。

「親爺シェフ3人 フランス料理にもの申す」、まさに親爺シェフという肩書きがピッタリなイメージの3人。

そうそう、泡々とかお皿の上にちょんちょんちょんとかのソースは目を引くかもしれませんが歯痒いですよね。(笑)

「赤塚不二夫120%」、天才ギャグマンガ家の半生が書かれています。

ご本人はけっこうシャイな人だったんです。

「鮨水谷の悦楽」、高級鮨屋の12ヶ月が紹介されています。

子供の頃から始まって・・・・というような辛気臭い出世物語ではなく、それぞれの季節の鮨を紹介した内容です。

「肝、焼ける」、デビュー作を含む短編集。

作者のセンスが気になり、ちょっと追いかけることにします。

「吉本興業女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」」、大変なお仕事だったと思います。

イタさを感じるキャラながらも前向きなひたむきさが“買い”でしょうか。

「お神酒徳利 深川駕籠」、いつもながら江戸下町の人情と心意気を感じさせてくれる作家です。

ただ話のまとまりが緩いのがちょっと気になりましたけど。

「七冠王 羽生善治 α波頭脳の秘密」、タイトルと内容が合致していないスベってる本です。

でも将棋好きならそれなりに楽しめると思います。

「もの食う本」、食について書かれた本を紹介し、著者の鋭い視点で解釈をしておられます。

何冊か既読の本もありましたが、未読の本は目にすればぜひ読んでみたいと思いました。

さてさて、今月の一冊。

いつも書いていますけども、抜きん出て「これだ」と思える本はそうそうありません。

そんな中で一冊を選ぶならば。

「肝、焼ける」でいきましょうか。

ただし表題作よりもデビュー作の「コマドリさんのこと」を評価しまして。

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posted by たろちゃん at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月29日

「もの食う本」木村衣有子

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食について書かれた本というのは多数あります。

作家や料理研究家のエッセイなど。

私もその類の本が好きでいろいろと読んできました。

しかし本書は食そのものについて書かれた本ではなく、小説、エッセイ、マンガなど食について書かれた本を取り上げて著者が分析し感想を述べておられます。

意外とありそうでなかった内容ですね。

かなりマイナーな出版社の本も紹介されており、著者の幅広い研究(?)を窺い知ることができる一冊です。

posted by たろちゃん at 03:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 『き』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月27日

「七冠王 羽生善治 α波頭脳の秘密」マガジンハウス 編

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将棋に興味のない人でも羽生善治の名前は知っているんじゃないでしょうか。

やはり平成8年に前人未到の七冠王を達成したことが大きいと思います。

そして獲得賞金が2億円近く。

奥さんは女優。

まさに将棋界のスターです。

それまで将棋にまったく興味のなかった人が興味を持ち始めたりして、入門書の売り上げも伸びたとか。

将棋のイメージも変わりましたしね。

そんな天才棋士の頭脳はいったいどのようになっているのか。

というわけで本書を読んでみましたら・・・・。

「α波頭脳の秘密」なんてタイトルですから、脳医学的な見地から分析しているのかと。

最初のほうに「脳波を測定される七冠王」という写真もあります。

ところが内容はといいますと羽生は「α波頭脳である」という説明だけでほぼ終わり。

おい・・・・。(笑)

最初の写真はなんやねん。

あとは棋士や作家や解説者へのインタビュー。

「名勝負10選」と題した棋譜と解説。

「将棋が10倍楽しくなる将棋界の仕組みのすべて」なんて羽生のα波頭脳となんの関係があるんだか。

なんともマヌケな本でした。

でも脳医学のややこしい話をごちゃごちゃ読まされるよりはずっと楽しめましたけどね。

posted by たろちゃん at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月25日

「お神酒徳利 深川駕籠」山本一力

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シリーズ第二弾です。

連作短編集。

新太郎と尚平は深川の駕籠舁きです。

表題作の「お神酒徳利」では尚平の想い人であるおゆきがかどわかしに遭います。

貸元の親分・芳三郎に相談し、新太郎と尚平はおゆきを助けるために動きます・・・・。

新太郎と尚平の友情がいい。

そして芳三郎の漢気。

本書では新太郎を気遣いおゆきとの仲をまったく進めようとしない尚平に、新太郎がもどかしさと申し訳なさを感じる姿が描かれています。

「紅蓮退治」では二人のために願を掛けたり。

しかし「紺がすり」ではそんな新太郎にも気になる女性があらわれます。

木兵衛棚に住むさくらです。 

これは今後ちょっと楽しみになってきました。

ただ、ひとつの話の中にいろんなエピソードが詰め込まれているのですが、ちょっとぞんざいな印象を受けました。

エピソードに対してフォローがないというか。

例えば「紅蓮退治」で最初のほうに産気付いた女性に二人が関わるエピソードがあるのですが、そのあとは火事に話がいってその女性のことはどこへやら。

エピソードすべてにいちいちオチを付ける必要はないかもしれませんけども。

私個人としてはそこに話を戻してフォローしてほしかった。(笑)

シリーズ第二段ということで登場人物のキャラや設定も定着してきました。

尚平とおゆき、新太郎とさくらの関係。

芳三郎や木兵衛といった味のある脇役。

それらの設定をベースに今後どのような話を読ませてくださるのでしょう。

楽しみにしています。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 04:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月23日

「吉本興業女マネージャー奮戦記「そんなアホな!」」大谷由里子

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女子大生の就職戦線がどしゃぶりだった時代。

著者は26社を受けてかすりもせず。

ウケ狙いで受けた吉本興業になぜか採用されたのでした。

サブロー・シローやのりお・よしおのマネージャーを経験し、やがて横山やすしの担当もすることになるのですが・・・・。

この本を書かれた時点ではすでに著者は吉本興業を退社され、独立して自身の会社を立ち上げておられます。

そんな著者が吉本興業時代を振り返った奮戦記です。

これを読んだ限りでは当時の著者はただのバカ女です。

典型的な勘違い女ですね。

担当する芸人が売れてくると当然周りの人たちはマネージャーをちやほやするようになってきます。

それを自分の実力と勘違いしたり。

そんないろんなエピソードを振り返って書いているこの時点(1994年)でもまだやはりイタさはあります。

イタさを曝け出して悦に入ってるイタさという二重構造。

でもまあそれがこの著者のキャラなのでしょう。

若かりし頃の自分を客観的に見て反省する成長ぶりはさすがにありますが。

しかし大変な仕事だとは思います。

あの横山やすしのマネージャーですからねぇ。

そんな苦労話の中から横山やすしという芸人や他の芸人の素顔が見えたりもして、この著者の魅力もじわじわと滲み出てきて。

いろんな困難にもくじけず前向きに立ち向かうポジティブさは天晴れです。

本として出版するにはちょっと無邪気な印象ではありますが、これはこれで貴重な業界体験話だと思います。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 02:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする