2014年01月18日

「麦屋町昼下がり」藤沢周平

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短編集です。

表題作他3編。

片桐敬助は藩主の前で行う“秋の試合”で無敗の成績を収めた不伝流の使い手です。

しかし本人は今まで一度も勝ったことがない弓削新次郎がいなかったからだと思っています。

ある日の夜、敬助は夜道で男に追いかけられた女に助けを求められます。

女を背にかばったところ、男は斬りかかってきます。

その太刀捌きは鋭く、敬助は受けることもかわすこともできず相手を斬るしかありませんでした。

女に事情を訊けば、男は舅とのこと。

無体を言いかけられ、拒むと怒ってこのようなことになったと。

実はその女は弓削新次郎の妻であり、斬った舅というのは弓削新次郎の父ということになります。

弓削新次郎というのは聞こえた奇人です。

父を殺され何を仕掛けてくるかわかりません。

もし弓削と斬り合うことになれば、今まで一度も勝ったことがない敬助に勝ち目はありません。

噂は拡がり、縁談相手からも話はなかったことにしてほしいと依頼があります。

この後、敬助と弓削は・・・・。(表題作)

他の作品も主人公が思わぬトラブルに巻き込まれ、というような設定です。

しかしラストには救いがあります。

と書いてもネタバレにはならないでしょう。

最後の「榎屋敷宵の春月」は武士の妻が主人公。

事なかれ主義の気弱な夫と対照的に気丈な妻がいいですね。

久しぶりに藤沢周平を読みましたが、やはり味わい深い。

じっくりと楽しみました。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 01:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ふ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする