2014年03月31日

3月の一冊

今月読んだのは以下の14冊。

いつものペースでした。

・「ラブシーンの言葉」荒川洋治 
・「ようこそ地球さん」星新一
・「エスケイプ/アブセント」絲山秋子
・「料理心得帳」辻嘉一
・「豆腐道」嵯峨豆腐『森嘉』五代目 森井源一
・「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」三上延
・「だらしな日記 食事と体脂肪と読書の因果関係を考察する」藤田香織
・「秋のめざめ」円地文子
・「眉山」さだまさし
・「東京現代建築ほめ殺し」建築三酔人
・「思い出のとき修理します」谷瑞恵
・「花まんま」朱川湊人
・「まほろ駅前番外地」三浦しをん
・「おとなの味」平松洋子

「ラブシーンの言葉」、エロいシーンの言葉を取り上げて詩人の著者が吟味するという内容の本です。

面白い趣向だと思いました。

「ようこそ地球さん」、ショートショートの神様、星新一の初期作品を収めた一冊。

懐かしくも新鮮に読み返しました。

「エスケイプ/アブセント」、絲山秋子らしく彷徨う主人公といいますか。

ふわふわしているようでそれだけではないというような作風はほんわかした味わいがあります、

「料理心得帳」、別に私は料理に関して心得ることはなにもないんですけどね。

しかし興味ある者として「ああ、そうか」と。

「豆腐道」、京都の有名な豆腐屋さんの本。

一度食べてみたいものです。

「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」、ラノベ風(というかラノベ?)ですがけっこう楽しめました。

いろんな古書を取り上げているというのと、やはり栞子さんのキャラですね。

「だらしな日記 食事と体脂肪と読書の因果関係を考察する」、書評家による日記。

まさしくだらしのない毎日の自虐的な日記です。

「秋のめざめ」、ひとことで言うと人妻と青年の恋を描いているわけですが。

どうもそれぞれの人物の心理に入り込めませんでした。

「眉山」、泣かせのさだまさし。(笑)

一般受けはするけど書評家には黙殺されるタイプかな。

「東京現代建築ほめ殺し」、タイトルから期待するほどの過激さはなくおとなしい印象。

業界においてはどうなのかわかりませんけども。

「思い出のとき修理します」、ちょっとタイトルと内容が遠い気がしましたが。

話も辻褄合わせにやや無理があるのでは。

「花まんま」、昭和の大阪を舞台にしたノスタルジックな短編集。

シブ好みには受けないかもしれませんが、私はよかったと思います。

「まほろ駅前番外地」、直木賞受賞作の続編。

やはり三浦しをんは読ませる作家だなぁと思います。

「おとなの味」、食エッセイですがけっこう創作寄りな文章だなと思いました。

いろいろと書き方を試しておられるようですし。

さてさて今月の一冊。

「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」、「眉山」、「花まんま」、「まほろ駅前番外地」がよかったです。

でも「眉山」はベタすぎて今回これを選ぶのはちょっと。

「ビブリア」はよかったけどなぁ、やや話が弱いか。

となると「まほろ」と「花まんま」ですが、「まほろ」は上手いですけどインパクトという点では「花まんま」ですね。

今月はこれに決定。

「花まんま」で。

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posted by たろちゃん at 04:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 今月の一冊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月29日

「おとなの味」平松洋子

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エッセイストでありフードジャーナリストでもある著者の食エッセイ。

読み応えのある内容でした。

軽くはなく、かといって重くもなく。

けっこう創作も入っていますかね。

ちょっとナルな文章が鼻についたりもしましたが。

カラー写真も綴じられており、こういうのは読者として嬉しい。

やはり写真があったほうが満足感があります。

内容もバラエティがあり、楽しめる一冊でした。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ひ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月27日

「まほろ駅前番外地」三浦しをん

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東京都にあるまほろ市という街で便利屋を営む多田啓介。

たいして親しくもなかった高校の同級生である行天春彦が居候として居ついて丸2年。

役に立たないながらも行天を助手としてなんとか経営を続けています。

いろんな客がいろんな仕事を依頼してくるのですが・・・・。

第135回直木賞受賞作の「まほろ駅前多田便利軒」の番外編といいますか続編といいますか。

タイトルからすると番外編ということなんでしょうね。

前作で登場した個性的な人物たちのプライベートに目を向けたような内容になっています。

生真面目な多田とちゃらんぽらんな行天という正反対のキャラが仕事の依頼主に対してどのような言動を取るのか。

その対比が面白い。

そして今回はそれぞれのラストに余韻があります。

前作はほとんど覚えていないのですが(汗)、それよりもちょっと文学しているような。

懐の深い達者な作家さんだなと思いました。

これどう考えても続編が出るでしょう。

多田の恋愛や行天のトラウマが本作では提示されましたからね。

楽しみにさせていただきます。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 00:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 『み』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月25日

「花まんま」朱川湊人

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短編集です。

6編収録。

時代はどれも昭和40年代でしょうか。

舞台は大阪です。

表題作の「花まんま」は幼い兄妹の話です。

「俺」の妹のフミ子は、自分は繁田喜代美という人物の生まれ変わりだと言い出だします。

俺が小学校5年生でフミ子が2年生のときです。

夢のなかに前世の記憶が出てくるというのです。

フミ子が前世で住んでいたという彦根へ2人は出かけていきます。

そこで見かけたガイコツのように痩せ衰えた老人は、まぎれもなくフミ子の前世の父でした。

2人の取った行動は・・・・。

いやあ、心に沁みましたねぇ。

どの作品もちょっと不思議な設定で、SFといいますかファンタジーといいますか。

でもその設定をご都合主義に利用していません。

なんでもありなのをいいことに都合よくファンタジーで片付けてしまうような作品もありますけども。

最初に書きましたように時代が昭和40年代ということでまた味わいを添えているんですね。

そして個人的には地元大阪が舞台ということでなおさらです。

表題作と並んでよかった「トカビの夜」。

パルナスのCMソングなんて出てきます。

関西ローカルですねぇ。

在日朝鮮人を扱った話なのですが、差別やそれを超えた子供同士の純粋な友情が描かれています。

私も子供の頃は周りにたくさんの在日朝鮮人がおり一緒に遊んでいましたので、共感できる部分が多々ありました。

他の作品もよかったです。

ノスタルジックな雰囲気のある、粒揃いな短編集だと思います。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 『し』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月23日

「思い出のとき修理します」谷瑞恵

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主人公の明里は美容師。

失恋すると同時に仕事にも自信をなくし、傷心した気持ちで子供の頃に思い出のある寂れた商店街にひとり引っ越してきます。

祖母が営んでいた美容院です。

斜め向かいにある時計屋さんのショーウィンドウには『おもいでの時 修理します』の文字。

店主は同い年の秀司という青年です。

『おもいでの時 修理します』というのはどういうことなんだろう。

明里は秀司や近所の神社に居候している太一と近所付き合いしながらいろんな問題に関わり、だんだんとに秀司に惹かれていきます・・・・。

う~ん、面白そうな設定だなと読み始めたのですが。

タイトルにボールを投げ込もうとしているのだけど、コントロールがいまいちなのですべて微妙にはずしているような感覚です。

ファンタジーのようなエピソードも説得力が感じられず、作者の頭の中だけで自己満足しているように思えます。

セリフも誰の発言かわかりづらい。

読み終えて満足感はありませんでした。

そんな作品ですが、なんだかシリーズ化を意識しておられるようにも感じられます。

今後続編が出るんでしょうか。

テレビドラマになりそうな雰囲気がありますが、むしろ小説として読むよりもそちらのほうがいいかもしれません。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 04:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする