2014年03月11日

「豆腐道」嵯峨豆腐『森嘉』五代目 森井源一

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京都の老舗豆腐店「森嘉」。

川端康成の「古都」にも店の名が出てくるそうで。

その店の五代目が自身について、豆腐について、店について語っておられます。

やはり職人ですね。

設備をオートメーション化して生産性を優先させるというようなことをせず、敢えて石臼なんかを使っておられる。

水も地下水です。

かといって頑なに昔ながらの作り方にこだわっているのかというとそうでもなく、「にがり」ではなく「硫酸カルシウム」を使っておられます。

理由は、そのほうが美味しいと思うから。

なるほど。

最近はどのジャンルの店も個人店が無くなってきました。

肉屋さん、魚屋さん、八百屋さん・・・・。

そして豆腐屋さんも。

このような手作りの個人店にはぜひ頑張ってもらいたいですね。

ラベル:グルメ本
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2014年03月09日

「料理心得帳」辻嘉一

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懐石料理店の主人による食に関しての随筆です。

やはり内容は料理人らしく、素材について、その料理法についてなどが多い。

料理はまず素材の味を引き出すことが第一と主張されます。

もっともなことです。

なので過剰な細工や調味を戒めておられます。

たしかに見た目は華やかですが味は感心できるものではなかったり、温かいはずの料理が冷めていたりというのはよくあることです。

地味でもいいですから旬の素材の味を真っ当に楽しませてくれる料理がいいですね。

歳を取ってくるとよけいに。(笑)

ラベル:グルメ本
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2014年03月07日

「エスケイプ/アブセント」絲山秋子

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「エスケイプ」の主人公は左翼な活動を続けてきた40歳。

何に対して闘争してるんだか、この歳になってようやく目覚めます。

託児所を始める妹の手伝いをするまえに一人旅。

とりあえず京都に到着するのですが。

そこで知り合ったのがバンジャマンという胡散臭い神父。

その神父の教会(といっても長屋)に居候するのですが・・・・。

主人公には双子の弟がおり、その弟を主人公にしたのが「アブセント」です。

革命だの闘争だのなんだの、今からすれば苦笑してしまうようなことを真剣にやっていたんですよね、団塊の世代の人たちは。

じゃあ当時イケイケだったそれらの人たちは今はどうなのか。

ほとんどがしょーもないただのジジイです。

それはともかく、この作品の主人公は2006年で40歳という設定ですからずっと若い。

なのでこの年代の人間に団塊世代のような種火も燃料もあるわけない。

そこにフランス語をしゃべられないフランス人の似非神父が絡むわけです。

似非と似非のハリボテですよね。

「アブセント」ではそんな兄に反発する弟が描かれています。

双子でありながら水と油のような関係です。

それでも離れ離れになりながらお互いを意識していたりして。

まあどちらも自分探しの物語といえましょうか。

ラベル:小説
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2014年03月05日

「ようこそ地球さん」星新一

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ショートショート42編収録。

はじめて商業誌に掲載された「セキストラ」や、それよりもまだ昔に書かれた「小さな十字架」なども収められています。

さすがにすべて佳作というわけにはいかず、感心する作品は数本でしょうか。

かといってそれ以外が駄作というわけではありません。

私がこれはと思ったのが「処刑」という作品。

枚数もやや長く、ショートショートというよりは本格的な短編SF小説といった読み応えがあります。

星作品にはユーモラスな雰囲気のものとシリアスなものがありますが、これは後者です。

星新一はもう何十年も前に読んだきりなので内容もほとんど覚えておらず、どれも初めてのような感覚で読めました。

ラベル:小説
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2014年03月03日

「ラブシーンの言葉」荒川洋治

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いろんなラブシーンから言葉を抜粋し、詩人である著者が吟味します。

しかしラブシーンといいましても恋愛小説の甘いやりとりではなく、ポルノ小説の露骨な表現についてだったりするんですね。

あるいは告白手記とか。

こういう本は今まで読んだことがなく、斬新で楽しめました。

言葉遣いや表現も時代や著者の性別、センスによってさまざまです。

今後こういうシーンを読むときはじっくりとその作者の考えた言葉というものを咀嚼しつつ読みたいと思います。

どんなジャンルの文章もそうですが、エロなんて特に単語や言い回しに作者のオリジナリティが問われますからね。

ラベル:本・書店
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