東京で働いている咲子には故郷の徳島で一人暮らししていた母がいます。
3年前にパーキンソン病になった母は介護認定してもらい、営んでいた飲み屋をあっさり畳んでケアハウスに入居しました。
そんな母が末期癌となり数ヶ月の命と宣告されます。
母は密かに献体の手続きをしていました。
死んだあとに自分の体を医学生の解剖実習用に提供するというものです。
さすがに咲子は心情的に受け入れることができません。
そして自分が死んでから開けるようにと母は咲子にひとつの箱を残します。
箱に込められた母の思いとは・・・・。
さだまさし氏の小説を読むのはこれで3冊目ですが、相変わらず上手いなぁと思います。
ツボを心得ておられる。
でもそれがちょっとあざとくも感じたりするんですけどね。
「感動するでしょ。泣けるでしょ」と。
そのあたり浅田次郎っぽい。(笑)
しかしまあ私は素直にまずまずいい話だなと思いました。
ラベル:小説