2014年04月18日

「二人がここにいる不思議」レイ・ブラッドベリ

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短編集です。

23編収録。

表題作の「二人がここにいる不思議」は亡くなった両親をレストランに招待するという話です。

両親が亡くなって20年。

ようやく息子の招待に応じた両親が食事し、最後に言った言葉。

「この年月あんまりおまえに会わなかったのは・・・・おまえが面白くない男だったからだ!」

これってどうよな話ですよね。(笑)

身も蓋もない。

レイ・ブラッドベリといえばSF作家という認識だったのですが、それだけではなく幅広いジャンルの作品を手がけておられたのですね。

その活躍は小説だけにとどまらず、テレビや映画にも。

この短編集でもSFやホラー、ファンタジー、恋愛など多岐にわたっています。

ただ私の苦手な海外小説独特の言い回しが多々あり、正直言いまして読んでいてウンザリでした。

なんで外国の小説ってこうなのかなぁ。

小説というよりも散文詩といったような作風のものもあります。

あまりよくわからなかったというのが感想ですね。

やはり私は翻訳ものはだめだわ。

修行が足りませんねぇ。(笑)

ラベル:海外小説
posted by たろちゃん at 02:51| Comment(1) | TrackBack(0) | 『れ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月12日

「終りなき始まり(上・下)」梁石日

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時代は1980年。

韓国で起きた光州事件から始まります。

軍事クーデターにより実権を握った全斗煥に対してデモを行った学生たち市民190名以上が、軍隊の発砲により命を落とすという痛ましい事件です。

それをテレビのニュースで観た在日朝鮮人でタクシードライバーを生業とする文忠明。

憤りを覚えますが、しかし何をすることもできません。

本国の朝鮮人でもなく日本人でもない在日朝鮮人。

そんな自分に苛立ちを感じています。

文忠明には2人の子供がいますが妻とはうまくいかず、20歳以上年下の愛人、朴淳花と刹那的な時間を過ごしています。

その日その日に流され、自分はどうなっていくのだろう・・・・。

梁石日、渾身の自伝的大作です。

在日朝鮮人というアイデンティティを見据えながら理想を持ち、しかしなにもできない焦燥感。

そして家庭ある身でありながら朴淳花という愛人ととことん泥沼にはまっていく。

二つの柱で読ませます。

そんな話ですが、読み終えた感想は中途半端。

でもそれは悪い印象としてではありません。

人間誰しも生活の中でいろんなことが同時進行しています。

恋愛だけしているわけではありません。

将来のことだけを考えているわけでもありません。

小説であれもこれもと取り入れるとどうしても散漫な印象になりがちですが、しかしそれこそがリアルであったりします。

梁氏の構成の粗さといいますかまとまり感のなさというのは私はいつも感じるのですが、しかし今回はそれが根無し草的な主人公の心情を描くのに合っていたと思います。

ラベル:小説
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2014年04月09日

「B級ニュース図鑑」泉麻人

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新聞に掲載されたB級な記事を重箱の隅をつつくようにして発掘し、纏めて見解を加えたのがこの本です。

その幅は昭和31年から平成2年まで。

脱力系な記事がたっぷりと紹介されています。

それらの記事に見られるのはその当時の時代性です。

もちろん時代を象徴するような風俗にまつわる記事を選んで紹介されているのでしょうが、意識して選ばなくとも滲み出るものはあるかもしれません。

太陽族なんて言葉が出てきます。

フラフープやアメリカンクラッカーなんてのも。

これらは当然今の若い人たちは知らない流行ですよね。

この本が出版されたのが平成2年。

なので紹介されている最新の記事でも平成2年なわけで。

この年に生まれた人はすでに成人しています。

今からすればますます時代を感じますね。

昭和63年の記事では『またドラクエⅢ脅し取られる』なんてのが紹介されています。

中学生が買ったばかりのケームソフトを脅し取られるという話です。

そういえば昔のようにゲームソフトの発売日に行列し、ニュースで取り上げるというのはなくなりましたよね。

事件もやはり時代に沿うということなんでしょう。

ラベル:エッセイ
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2014年04月06日

「駅弁大会」京王百貨店駅弁チーム

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デパートの催しでよく見かける駅弁大会。

印象としてはどこのデパートでもやっておられるように思います。

実際のところはどうか知りませんけども。

中でも京王百貨店が有名で充実しているらしいですね。

そんな京王百貨店駅弁チームを取材したのがこの本です。

さすがにいろんな苦労があるようで。

まずは企画ですよね。

廃線の駅弁を復刻させたり、素材対決をさせたり。

あるいは海外の駅弁を探し出してきたり。

そしてここという店を見つけても参加してもらうのにまたひと苦労。

ですがなんだかんだと障害を乗り越えて無事催しを成功させていきます。

文章がちょっと芝居じみていて気恥ずかしいですが、まあこれくらいのほうがいいのかもしれません。

けっこう読まされましたしね。

ラベル:グルメ本
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2014年04月02日

「文学賞メッタ斬り! ファイナル」大森望 豊崎由美

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シリーズ5冊目でいよいよファイナル。

今回のゲスト作家は直木賞作家の道尾秀介、芥川賞作家の円城塔。

そしてメッタ斬りコンビ(というより主にトヨザキ社長)の宿敵、石原慎太郎氏の芥川賞選考委員辞任を受けての特集。

もちろんメインは芥川賞・直木賞の予想です。

単純に作品の良し悪しだけで決まるわけではない両賞。

出版社の思惑や選考委員の読解力にも大きく左右されます。

そのあたりを読んで予想を立てるお二人ですが・・・・。

ファイナルということでもう読めないのかと思うと非常に残念です。

ここまで楽しく面白く、しかも徹底的に読み込んでいる書評って他にありませんからね。

書評というよりも選評評というべきかもしれませんが。

選考委員の選評についてあーだこーだ語るなんて実に愉快です。

いつもヤリ玉にあげられるのが石原慎太郎氏、渡辺淳一氏、宮本輝氏あたり。

そしてツモ爺こと津本陽氏。

あとのほうになって大ボケを連発する阿刀田高氏が“ミスター選評”などと皮肉られていましたね。

選評評だけでなくそれぞれの候補作についての書評も本選びの参考にさせていただきました。

ラジオ日本の「ラジカントロプス2・0」は続くということなので、いつかまたそれをまとめた続編を期待いたします。

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 03:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 『お』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする