2014年05月24日

「心星ひとつ みをつくし料理帖」高田郁

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シリーズ6冊目となりまして、いよいよ話が大きく動き出してきました。

まずは「翁屋」からまたもや吉原に店を出さないかという誘いがあります。

もちろん「翁屋」がすべてをお膳立てしての話です。

以前にもやはり同じ誘いを澪は断りました。

それでも「翁屋」楼主の伝右衛門は澪の料理の腕を見込んでまた話を持ちかけてきたのです。

しかも店名は「天満一兆庵」にすればいいと。

「天満一兆庵」の再建を目指す澪と芳にとってはまたとないチャンスです。

しかもあさひ太夫こと野江との距離も一気に縮まります。

一方ライバルであり散々苦汁を飲まされてきた「登龍楼」からも破格の条件で店を譲りたいという話がきます。

この話を引き受けると「つる家」で下足番をしているふきの弟、「登龍楼」で奉公している健坊を引き取ることができるのです。

岐路に立たされた澪はどう決断するのか。

一方、澪と小松原との仲も急速に進展し、ついには小松原に嫁ぐまでに話が進みます。

しかしそうなると「つる家」や野江とは縁を切ることになってしまいます。

ひたすら悩む澪・・・・。

いやぁ、相変わらず読ませてくださいますねぇ。

やはりまずはキャラがいい。

なので人情や恋愛などの機微がしっかりと形を成すんですね。

そして構成がいい。

読み進めるごとに次の展開が気になって仕方がありません。

そしてなにより料理小説として肝心の料理がいい。

実に美味しそうで、読んでいて「つる家」に飛び込んで注文したくなります。

酒飲みの私としましてはぜひ「三方よしの日」に。(笑)

それらがすべてひとつに集約され、この作品の大きな魅力となっているわけです。

実に楽しみなシリーズであります。

posted by たろちゃん at 03:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする