今月は以下の14冊を読みました。
・「しょーとほーぷ」西山繭子
・「食い意地クン」久住昌之
・「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉
・「文筆生活の現場 ライフワークとしてのノンフィクション」石井政之
・「FUTON」中島京子
・「酒と家庭は読書の敵だ。」目黒孝二
・「おでんの丸かじり」東海林さだお
・「グルメの真実」友里征耶
・「総特集 江口寿史」
・「吾輩は猫である」夏目漱石
・「幸福な遊戯」角田光代
・「魔羅の肖像」松沢呉一
・「砂漠」伊坂幸太郎
・「なごやめし」なごやめし研究会 編
「しょーとほーぷ」、母子家庭とか家出とか誘拐とか、重くなりがちなモチーフを軽くユーモラスに描いています。
大胆だけど健気な主人公がいい。
「食い意地クン」、ごくごく庶民的な食べ物に対しての思い入れといいますか執着心といいますか。
そう、高級グルメよりも本当はみんなこれですよね。
「謎解きはディナーのあとで」、読みやすくわかりやすいミステリー。
なるほど売れたのも頷けます。
「文筆生活の現場 ライフワークとしてのノンフィクション」、ノンフィクションライターの文筆生活というのはどのようなものなのか。
ほとんどの人は本を出しているといっても優雅な生活には程遠いようです。
「FUTON」、まさに田山花袋の「布団」の“打ち直し”です。
デビュー作で堂々の実力披露。
「酒と家庭は読書の敵だ。」、いやいや、あなたの意思が弱いだけでしょ。(笑)
なんてそんなことはありません、いろいろな誘惑の中でよくもまあいろんな本を読んでおられること。
「おでんの丸かじり」、いや、もうね、毎回読んでいてつくづく思うんです。
ショージ先生、天才ですね。
「グルメの真実」、辛口飲食店評論で批判も多い友里さん。
私は支持しますがなにか?
「総特集 江口寿史」、漫画家のピラミッドを作って数段階に区分けしたら。
間違いなく頂点の小さな三角に名前が入る魅力と才能を持つ漫画家の特集本。
「吾輩は猫である」、文豪夏目漱石のデビュー作。
読み応えがありけっこう笑えます。
「幸福な遊戯」、海燕新人賞を受賞したデビュー作を含む作品集。
なるほど、すでに現在へのベクトルが見える気がします。
「砂漠」、とにかく上手いんですよねぇ、伊坂さん。
この作品もじゅうぶんに面白く、いつもながらまったくはずれのない作家さんだなと思いました。
「なごやめし」、キョーレツ過ぎます、食べ物に関するその個性。
私が住んでいる大阪よりも。(笑)
今月もいろんな本を楽しめました。
そんな中での一冊。
候補は「FUTON」と「砂漠」ですかね。
比べまして、やはりデビュー作でこのレベルという感心のある「FUTON」でしょうか。
今月はこれを推します。