2014年09月29日

9月の一冊

今月は以下の14冊を読みました。

・「しょーとほーぷ」西山繭子
・「食い意地クン」久住昌之
・「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉
・「文筆生活の現場 ライフワークとしてのノンフィクション」石井政之
・「FUTON」中島京子
・「酒と家庭は読書の敵だ。」目黒孝二
・「おでんの丸かじり」東海林さだお
・「グルメの真実」友里征耶
・「総特集 江口寿史」
・「吾輩は猫である」夏目漱石
・「幸福な遊戯」角田光代
・「魔羅の肖像」松沢呉一
・「砂漠」伊坂幸太郎
・「なごやめし」なごやめし研究会 編

「しょーとほーぷ」、母子家庭とか家出とか誘拐とか、重くなりがちなモチーフを軽くユーモラスに描いています。

大胆だけど健気な主人公がいい。

「食い意地クン」、ごくごく庶民的な食べ物に対しての思い入れといいますか執着心といいますか。

そう、高級グルメよりも本当はみんなこれですよね。

「謎解きはディナーのあとで」、読みやすくわかりやすいミステリー。

なるほど売れたのも頷けます。

「文筆生活の現場 ライフワークとしてのノンフィクション」、ノンフィクションライターの文筆生活というのはどのようなものなのか。

ほとんどの人は本を出しているといっても優雅な生活には程遠いようです。

「FUTON」、まさに田山花袋の「布団」の“打ち直し”です。

デビュー作で堂々の実力披露。

「酒と家庭は読書の敵だ。」、いやいや、あなたの意思が弱いだけでしょ。(笑)

なんてそんなことはありません、いろいろな誘惑の中でよくもまあいろんな本を読んでおられること。

「おでんの丸かじり」、いや、もうね、毎回読んでいてつくづく思うんです。

ショージ先生、天才ですね。

「グルメの真実」、辛口飲食店評論で批判も多い友里さん。

私は支持しますがなにか?

「総特集 江口寿史」、漫画家のピラミッドを作って数段階に区分けしたら。

間違いなく頂点の小さな三角に名前が入る魅力と才能を持つ漫画家の特集本。

「吾輩は猫である」、文豪夏目漱石のデビュー作。

読み応えがありけっこう笑えます。

「幸福な遊戯」、海燕新人賞を受賞したデビュー作を含む作品集。

なるほど、すでに現在へのベクトルが見える気がします。

「砂漠」、とにかく上手いんですよねぇ、伊坂さん。

この作品もじゅうぶんに面白く、いつもながらまったくはずれのない作家さんだなと思いました。

「なごやめし」、キョーレツ過ぎます、食べ物に関するその個性。

私が住んでいる大阪よりも。(笑)

今月もいろんな本を楽しめました。

そんな中での一冊。

候補は「FUTON」と「砂漠」ですかね。

比べまして、やはりデビュー作でこのレベルという感心のある「FUTON」でしょうか。

今月はこれを推します。

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2014年09月27日

「なごやめし」なごやめし研究会 編

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どの土地にも独自の食文化がありますが、名古屋は個性が突出しているんじゃないでしょうか。

そんな名古屋のグルメを紹介した一冊です。

まずはやはり喫茶店のモーニング。

茶碗蒸し、寿司、うどん・・・・。

こんなのがコーヒーにセットで付いてくるのですから強烈です。

バイキングなんてやっている店もあります。

おつまみが付くのも定番というのも面白い。

そして有名な料理では、ひつまぶし、みそかつ、味噌煮込みうどん、などなど。

スイーツもまた強烈です。

甘口いちごスパ、味噌ところてん、納豆サンド・・・・。

参りました。

この本、たっぷりのカラーページなのはありがたいのですが、レイアウトや色使いがとにかく見づらい。

目がチカチカしてきます。

でもまあこの内容を紹介するのにふさわしいかもしれません。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 『な』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月25日

「砂漠」伊坂幸太郎

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入学した大学の飲み会をきっかけに出会った5人の男女。

語り手の北村、すぐに友人になったお調子者の鳥井、そして理屈っぽくアクの強い西嶋、つねに無表情でとびきり美人な東堂、超能力を持つ陽だまりのような雰囲気の南。

彼らの大学生活にいろんな出来事があります。

最初の章『春』では鳥井が合コン後のボーリングで女の子に騙されてホストに絡まれ、400万円もの賭けに負けてしまいます。

どうなるのか・・・・。

二年生の『夏』では合コンで騙された女にもう一度やられます。

持ちかけられた話に面白半分に乗った鳥井がとんでもないことになり・・・・。

これは読んでいてちょっとショッキングでした。

『秋』は三年生です。

学園祭で超能力者とそれに反対する学者を招くことになり、実行委員ではないのですが関わることになります。

その結果は・・・・。

『冬』四年生。

鳥井がきっちりと恨みを晴らします・・・・。

まあざっくりとこんな流れですが、もちろんもっといろんなエピソードがあり味わい深く、さすが伊坂幸太郎な読み応えです。

大学生の4年間の生活を季節に振り分け、それぞれにドラマを作り、最後にきっちりとまとめる。

登場人物のさりげない言動が後できっちりと伏線になっているのはいつもながらですね。

上手いなぁと思います。

砂漠というタイトルとその意味。

これはぜひとも現役の大学生に読んでいただきたいですね。

ラベル:小説
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2014年09月23日

「魔羅の肖像」松沢呉一

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男性と女性の性器についての検証です。

いいチンポとはどのようなものなのか。

やはり大きいほうがいいのか長いほうがいいのか。

本当のところ女性にとってはどうなのか。

過去の性について書かれた本やアンケートなども検証します。

そして女性のオーガズムについて話が移っていきます。

いいチンポというのはやはり女性にオーガズムを与えるチンポであるという考えが成り立つからです。

女性のオーガズムというのはクリトリスで感じるものとの認識が一般的ですが、それとは別に膣で感じるオーガズムもあるのだと。

その二つはまったく別物であると著者は主張されます。

医学者や女性との対談もあり、日頃漠然としか考えることがないそのような性についての問題を深く掘り下げて検証した一冊です。

posted by たろちゃん at 04:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月21日

「幸福な遊戯」角田光代

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女性の私、ハルオ、立人の女1、男2で始めた共同生活。

誰を連れ込んでもかまいませんが、同居人同士の不純異性行為は禁止です。

しばらくは順調に続いていましたが、ある日ハルオが家を出ると言います。

動揺する私。

せっかくの居心地のいい生活が壊れてしまうのを恐れます。

やがて立人も家を出ると言い出して。

私にとって居心地のいい生活が崩れていきます・・・・。

表題作は作者のデビュー作。

他に2編収録されています。

「無愁天使」は母親の死によって家庭が崩壊する様が描かれています。

ひたすらお金を消費することにより、現実から目をそむけるような家族たち。

「銭湯」もある意味現実逃避的な話といえましょうか。

就職せずに芝居を続けると母親に対して強がってはみたものの、皆に遅れて就職活動に奔走し、小さな食品会社に就職する八重子。

しかし母親には芝居を続けていると言い続けています。

どれも家族や家庭を描き、アイデンティティを見失いそうになりながら焦りもがいて必死に生きている主人公たちの物語です。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 『か』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする