2014年09月19日

「吾輩は猫である」夏目漱石

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国語の教科書に出てくるような本というのは、どれどれと読んでみても途中で投げ出したり最後まで読んでも退屈であまり面白いと思えなかったり。

そういうことが多々ありました。

しかし今ならまた違った感想を持つことができるのではないかと。

というわけで既読未読に関わらずそのような近現代文学の代表作をぼちぼち読んでみようかと、まずは夏目漱石「吾輩は猫である」です。

夏目漱石のデビュー作。

中学校の教師をしている苦沙弥先生に飼われている猫の視線で書かれた小説です。

苦沙弥先生の家に集まるいろんな人たち。

主人の苦沙弥先生も含めてこれがひと癖もふた癖もあるような人たちです。

家にやって来ては馬鹿な話ばかりしている。

それを淡々と書いているのですが、落語の八っつぁん熊さん的なノリがありますね。

そしてほとんど主人の家の中での描写ですので、客席から舞台を見ているような、あるいは昔のお茶の間ドラマのような趣もあります。

話自体は何がどうというわけでもなく、ストーリーが進んでいくというような内容でもありません。

その場その場の単発的なエピソードを楽しむといいますか。

なので長編小説よりも連作短編集としたほうがまとまりがよいとは思いますが、そうするとこの作品のだらだらとした味わいというか重みはなくなってしまうのでしょうね。

そして作者が当時の世間に対して教養を駆使しつつ皮肉を交え、たっぷりと批評しておられます。

そんな内容が改行少なくびっしりと540ページ。

ちょっと長過ぎです。(笑)

ちなみに※印による注解は545もあります。

ところでこの作品のラストはこんなのだったんですね。

「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」という有名な冒頭に比べ、ラストはあまり知られていないような。

ラベル:小説
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2014年09月17日

「総特集 江口寿史」

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漫画家・江口寿史。

「すすめ!!パイレーツ」や「ストップ!!ひばりくん!」なんていっても今の若い人たちは知らないかもしれませんが。

代表作といえば30年以上前のそれらの作品になるわけですが、かといって決して過去の人ではなくじゅうぶん現役なギャグ漫画家です。

最近はむしろイラストレーター的な仕事のほうが多いように思えますが。

ちゃんとした漫画は最近ほとんど描いておられないのでは。

というか、昔からとにかく描かない。(笑)

原稿は落とす、連載は続かない。

普通ならそんな漫画家はプロ失格としてとっとと干されるものですが、いまだに動向が注目されています。

それだけ稀有な魅力と才能をお持ちなんですね。

特に絵のセンスは抜群です。

ギャグもデビュー当初よりは「寿五郎ショウ」とか「なんとかなるでショ!」などの投げやり的というかヤケクソ的なのが私は好きです。

本書では山上たつひこ氏ややまだないと氏との対談、単行本未収録作品、いろんな漫画家のコメントやエッセイが収録されています。

江口ファン必読の一冊。

といっても10年以上前の本ですが。

ラベル:漫画本
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2014年09月15日

「グルメの真実」友里征耶

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なにかと話題の飲食店評論家、友里征耶氏。

「グルメの嘘」に続いて新書としてはこれが2冊目になるんですかね。

内容は相変わらず過激です。

それゆえに批判者も多いわけですが、私はこのような人がいてもいいと思いますし、むしろいるべきだと思います。

この著者が徹底的に批判するのは客を馬鹿にした店であり、そのような店を持ち上げるヨイショ評論家やライターたちです。

飲食店の裏事情を指摘し、内容以上に値打ちを付けた店や料理を批判する。

タダ飯を食う、店と癒着する、訪問軒数何万軒とかバカなことを自慢するライターを批判する。

それらについてはまったくごもっともなんですね。

ただ批判する対象となるラインをどこに引くかが難しいのですが、氏の場合それが一般の感覚よりもシビアであったり、表現が過激であったりするために敵が多いと思われます。

それはどうかなと思う部分もありますし。

本書では店や料理人、ライターなど実名で登場します。

こんなことできるのはこの人だけでしょう。(笑)

無視する人、攻撃する人、訴訟する人、いろいろといると思います。

私は氏の言動すべてに賛同するわけではありませんが、料理界に興味あるものとして、一読者として、このような本を出されたことを支持します。

ラベル:グルメ本
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2014年09月13日

「おでんの丸かじり」東海林さだお

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おでんの袋ものは難物であると。

油揚げの中にいろんな具が入り、干瓢の紐で結んであるやつですね。

「おでんくん」でおなじみの巾着も袋ものの一種です。

具がいろいろと入っています。

店によって様々で、餅をはじめとして、椎茸、しらたき、筍、れんこん、キャベツ、ごぼう、などなど。

さて、これをいったいどのように攻略するべきか。

東海林氏は検証します・・・・。

他にもいろんな食べ物が俎上に載せられ、著者の大いなる好奇心と鋭い観察力で次々と看破されていきます。

実にお見事です。

毎回巻末にいろんな人が解説を書いておられますが、今回は作家の絲山秋子氏。

こちらも本編同様にいつも楽しみにしています。

ラベル:グルメ本
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2014年09月11日

「酒と家庭は読書の敵だ。」目黒考二

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書評家、目黒考二によるエッセイ集です。

読書の達人はどのようにして本を読みまくっているのか。

しかし日々読書だけに専念しておられるわけではありません。

マージャンの誘いがあれば出かけていく。

週末は競馬があるので読書どころではない。

酒の誘いもあります。

そんな合間に(?)せっせと読書した書評の数々・・・・。

いろんな雑誌に掲載したのを集めたようで、まとまりはありません。

ですが書評家の日常や青春時代などが垣間見れて楽しい。

単なる書評集ではなくエッセイというのがいいんですね。

本好きには共感できる部分が多々あります。

ラベル:書評・作家
posted by たろちゃん at 03:57| Comment(1) | TrackBack(0) | 『め』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする