2014年11月20日

「父・手塚治虫の素顔」手塚眞

Cimg2503

天才マンガ家、故・手塚治虫

マンガの神様とまでいわれています。

もしこの人がいなければ現在のマンガはまったく違ったものになっていたかもしれません。

そんな偉人の息子が書いた本がこれです。

アシスタントや編集者という立場からではなく、息子から見た手塚治虫。

どういう父親であったのか。

そして子供の立場から見たマンガ家手塚治虫の仕事は。

いやはや、改めて手塚治虫の超人ぶり天才ぶりを思い知らされる内容です。

貴重な写真の数々、そして身内ならではのエピソード。

もし何十年後に手塚治虫という人物を語るならば、この本は資料として重要な一冊となるでしょうね。

ラベル:漫画本
posted by たろちゃん at 03:11| Comment(0) | TrackBack(1) | 『て』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月18日

「絶対泣かない」山本文緒

Cimg2504

15の職業に就くさまざまな女性の物語です。

なんのために人は働くのか。

お金のためではあるけれど、決してそれだけではない。

今の仕事に満足しているのか、誇りを持っているのか。

いろんな職業がありますが、それと同じだけいろんな苦労や悲しみ、そして喜びもあるわけで・・・・。

なかなか粒揃いな短編集です。

毎日の仕事の中のふとした出来事を上手く短編に仕上げています。

山本文緒らしい内容ですね。

現在仕事に行き詰ってもう辞めたい投げ出したいと落ち込んでいるような女性がこれを読むと、「もうちょっとだけがんばってみようか」なんて元気をもらえるんじゃないかなと思えました。

やっぱり山本文緒はいいなぁ。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月16日

「クワイエットルームにようこそ」松尾スズキ

Cimg2497

恋人と喧嘩し、大量の薬を摂取して病院に運ばれたバツイチ28歳の明日香。

しかしそこは精神病院で、“人に迷惑かけるダメな人が入る”という『クワイエットルーム』という部屋でした。

明日香はいろんな患者やナースと出会い、2週間の病院生活を過ごすのですが・・・・。

精神病院を非現実的な場所として設定しており、そこでのいろんなできごとを描いています。

個性的な患者や看護師が登場しまして、その人たちと主人公のやりとりが面白おかしい。

そこに同棲している鉄ちゃんとの関係も絡んできます。

なるほど舞台を限定し、そこでのやりとりを読ませるわけで、そういう面白さはありますね。

また作者の文章は達者です。

でも、う~ん。

面白いんですけど、もひとつなにかが足りないような・・・・。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月14日

「世界でいちばん“おいしい”仕事 「セコムの食」突撃バイヤーの美味開拓記」猪口ゆみ

Cimg2498

「セコムの食」という食べ物の通信販売があります。

セコムというのはあの警備会社のセコムです。

そんな会社がなぜか食べ物の通信販売に乗り出し、その部門のバイヤーを任されたのが著者です。

元々は看護師でこの会社に入社し医療部門で働いておられましたが、なぜか現在の部署に人事異動。

会社としても個人としてもまったく未知の分野ではありましたが、著者の資質がここで大きく開花します・・・・。

この仕事が「天職」とまで言い切る著者。

たしかに読んでいて仕事に対してのやりがい、楽しさといった気持ちが溢れています。

もちろんご苦労もおありでそのようなエピソードも紹介されていますが、実にいきいきとしていらっしゃる。

いろんな土地を訪れ生産者を訪ねる。

1年のうち3分の1以上は取材で飛び回っておられる。

ただ食についてしっかりとした基準はあり、『おいしい』、『安心』、『自然』、端的にいえばこの3つとのことです。

化学調味料を使用していない、できる限り農薬や化学肥料は使用していない、不必要な添加物は使用していないなど。

これらの条件に合った食品や生産者となるとなかなかの苦労です。

それをせっせと現地取材で確認しておられるのですね。

実に大変な仕事だとは思いますが、著者のバイタリティーと喜びが伝わってくる好印象な一冊です。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『い』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月12日

「江利子と絶対 本谷有希子文学大全集」本谷有希子

Cimg2499

表題のデビュー作を含む3編収録。

主人公の家に居候する妹江利子は引きこもりです。

ある日ニュースで地元の電車が大事故を起こしているのを見、なぜか前向きに生きることを決心します。

そして拾ってきた犬に絶対に自分の味方になるよう“絶対”と名付け飼い始めます。

2ヶ月ぶりに姉と“絶対”と出かけることになり電車に乗るのですが、事故現場を見た帰りに車内でヤンキーのバカップルと遭遇し・・・・。

「生垣の女」は男にふられて頭がちょっとイッてしまっている女に関わってしまう男の話。

ドタバタ調です。

最後の「暗狩」はホラー。

「江利子と絶対」は青春もの(?)、「生垣の女」はコメディ、そしてこれはシリアスです。

この本の3分の2のページを占めていますので読み応えとしてはこれがいちばん。

しっかりと怖いです。

サブタイトルに「文学大全集」と謳っているだけあって(笑)、バラエティに富んだ内容です。

どれもなかなかいいじゃないですか。

初めて読んだ作家ですが、どのジャンルもいいと思います。

すでにいろんな文学賞の候補になり受賞もしておられるわけですが、他の作品はまだ未読。

この作品集を読んだ限りではやはり表題作の感性がいちばんいいのかな。

ただどの作品にも心の傷のようなものはありますね。

今後、順を追って読んでいきたい作家さんです。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『も』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする