2014年12月20日

「深川黄表紙掛取り帖」山本一力

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蔵秀は夏負けの特効薬を商う定斎屋。

ですが定斎売りは夏の暑い三ヵ月だけの表の仕事で、それ以外は金の絡んだ厄介ごとを解決する裏の仕事をしています。

仲間は絵師で男のような身なりの雅乃、文師の辰次郎、飾り行灯師の宗佑。

「端午のとうふ」では発注間違いでとんでもない量の大豆を抱えることになってしまった問屋の大豆をいかに捌くか。

大胆なアイデアでとりあえずは成功を収めたものの・・・・。

「夏負け大尽」では紀伊国屋文左衛門も登場。

材木のやりとりで蔵秀たちは知恵を絞って渡り合います・・・・。

いやあ、面白かった。

これはコンゲームですね。

騙して金儲けしてやろうという連中を相手にそれを上回る知恵で仕掛けをし、先回りして手を打つ。

転んでもただでは起きない起死回生のアイデアで挽回する。

読んでいてわくわくしました。

そしてこの本でも山本作品にはお馴染みの、深川で賭場を仕切る猪之吉が渋く脇を固めています。

蔵秀や父親の雄之助、猪之吉、旦那衆らの男気がいい。

嫌味な成金として登場する紀伊国屋文左衛門でさえも、ここぞというときには心意気を見せます。

実によかった。

さすが山本一力ですね。

シビレました。(笑)

第2弾も出ていますので楽しみに読ませていただきましょう。

ラベル:時代小説
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2014年12月18日

「野心のすすめ」林真理子

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林真理子。

エッセイでデビューしたわけですが、そのエッセイで今まで誰も書かなかったような女の本音を書きベストセラー。

一躍時の人に。

もちろん反発もありました。

昔はテレビにもよく出ておられ、ブスだの性格が悪いだのと言われてました。

実際そのとおりなのですが。(って、ご本人にお会いしたことないので作品やマスコミから受けるイメージです、すみません)

今でいうと森三中みたいないじられブスキャラのイメージがありましたね。

でも今や文壇ではいろんな文学賞の選考委員を務めておられるほどの大御所です。

そんな間違いなく成功者である著者が「野心を持て」と説いておられるのがこの本。

内容は実に著者らしい成り上がり志向です。

一生ユニクロの服でいいのか、食事は松屋でいいのかと訴えます。

飛行機に乗るにしても。

例えばAさんとBさんが海外旅行に出かけるとします。

Aさんはビジネスクラスで行きたいのにBさんの経済事情ではとても無理。

しょうがないのでAさんはBさんに合わせてエコノミーにします。

でも今後Aさんは「Bさんと一緒の海外は無理だな」となりますよと。

そんなの惨めですよねと。

なので野心を持って頑張って金持ちになりましょうと。

いやまったくそのとおり。

おっしゃることごもっともです。

そりゃ誰だっていい服を着て高級な美味しい店で食事したい。

飛行機も窮屈なエコノミーよりもビジネスやファーストのほうがいいに決まってます。

じゃあそう思うのならそれを目指せよと。

野心を持って努力しろよと。

著者は激を飛ばすわけですね。

実際著者はそうやって成り上がってこられたわけで、そのあたりの苦労話もちゃんと書かれています。

なので説得力があります。

ぜひこれを読んで世の女性(男性もですが)は野心を持って頑張っていただきたい。

ちなみに私はそういうのに幸せは感じませんので、ユニクロと松屋でじゅうぶんです。(笑)

ラベル:エッセイ
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2014年12月16日

「Promise~誘惑のゆくえ」綾瀬麻結

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亜弥は29歳。

30歳を目前にしていまだ独身です。

女の幸せ=結婚と思っているわけではありませんが、やはり世間体は気になります。

そして周りは皆結婚し、自分だけが取り残されたような疎外感があります。

そんな亜弥が派遣先の一流企業である水島グループの社員で3歳年上の高原にプロポーズされます。

高原を愛しているわけではないのに亜弥は自分を納得させるようにプロポーズを受け、ダイヤの指輪をもらい婚約するのです。

しかしその後、水島グループの御曹司である25歳の水島康貴と出逢い、お互い一瞬にして恋に落ちます。

康貴は果敢に亜弥に迫ってきます。

気持ちとは裏腹に遊びで私を誘惑しないでと拒否する亜弥。

好きあっているにもかかわらず2人の気持ちはなかなか通じ合いません・・・・。

エタニティ文庫、相変わらず設定がキテますね。(笑)

一流企業のサラリーマンと婚約し、しかしまだそこにその会社の御曹司から迫られるという。

作者の好みでしょうか、どちらも“肩幅ががっちりとして胸板が厚い”体格です。

あとはちょっぴり匂いフェチですね。(笑)

そして本命の康貴は年下。

「どうせ私みたいな年上の女なんか・・・・」といじけた気持ちを持つあたりもお決まりのパターン。

女性って年上ということを気にするんですねぇ。

いろいろとツッコミどころも満載。

舞台は大阪で主人公の亜弥も大阪人なのですが言葉は全員標準語。

康貴は東京の人間だからいいんですけど。

なぜか亜弥の弟だけ大阪弁。

それもけったいな大阪弁です。

高原が亜弥にプロポーズするのはいいのですが、付き合って3ヶ月で体の関係もなくプロポーズするアホがどこにおる。(笑)

その他、レストランの前菜で鴨のローストとか(そういうのを使ったサラダもありますけども)、いまどきラブホテルのベッドが丸いとか。

回転ベッドと書かなかっただけまだ救いです。(笑)

細部がけっこうボロボロなのですが、しかしお互いひたすら相手を想いつつも誤解を重ね歯車が噛み合わないもどかしさ。

くどいくらいそれを繰り返しつつだんだんと氷解していく展開には正直ちょっと感動もしました。

こりゃもう力技ですね。

そこまでやられたら、という感じです。

素人女性作家の願望小説だなと思いますが、しかしそういうレベルとして割り切って読むぶんにはそれなりに楽しめます。

posted by たろちゃん at 03:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月14日

「うなぎの丸かじり」東海林さだお

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鰻の立ち食いの店があるらしいと友人に聞き、さっそく出かけていった著者。

串焼きの店のようです。

暖簾をぐっても「いらっしゃいませ」の声なし。

ジョッキでビールを飲んでいる客を見て生ビールを注文したものの、返事のない大将は冷蔵庫からビールの小ビンを取り出しジョッキに注いでカウンターの上にトン。

客はみんな知らん顔。(笑)

私もよく一人で初めての店に飛び込みますけども、その店独自のシステムがあったりしてけっこう緊張したり失敗したりするんですよねぇ。

まあこれは常連さんを観察したり何度か足を運んだりして学んでいくものなんですけども。

でもこの店には著者も満足されたようで。

うなぎ150円、ひれ150円、頭100円の値段にも、特にひれのボリュームにも。

安いですよねぇ。

私も近くにこんな店があれば行ってみたいものです。

ラベル:グルメ本
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2014年12月12日

「キミはヒマラヤ下着の凄すぎる実力を知っているか」北尾トロ

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ヒマラヤ下着というのがあるんですね。

この本を読むまで知りませんでした。

エベレストの極寒にも耐えるほど暖かいということで、広告写真には下着姿の男たちがずらりとエベレスト山中に並んでいるらしい。

そんな広告も見たことありませんでした。

著者は以前からその広告が気になっており、実際どうなのかと1万5千円也をはたいて購入してみるわけです。

さすがにエベレストまで行くわけにはいきませんので、標高2612メートルの信州駒ヶ岳山頂で試すことに。

結果は・・・・。

ヒマラヤ下着の完勝。

下着姿でも全然寒くないとのこと。

登山者の目を気にしながら下着姿でポーズを決める著者の姿がなんともマヌケですが。(笑)

その他、小遣い4万5千円で1カ月乗り切れるかとか、大人用のオムツをはいてオシッコをしてみるとか。

小遣いに関しては実際に大多数の家庭を持つサラリーマンが四苦八苦しながら乗り切ってますけどね。

オムツに関してはさすがに抵抗があってなかなか放尿できなかったようで。

居酒屋で説教オヤジに意見するは失敗に終わっています。

その他いろいろ・・・・。

「キミは他人に鼻毛が出ていますよと言えるか」に次いで第2弾となるわけですが、相変わらずバカなことを(失礼)やっておられますねぇ。(笑)

ですがとても楽しめました。

このようなふと思ったことを実際に行動に移すなんてなかなかできることではありません。

仕事とはいえ。

ぜひ今後も続編をと期待します。

posted by たろちゃん at 02:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 『き』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする