つまらない本しか置いていないというツクツク図書館。
仕事は本を読むだけという≪職員募集≫の貼り紙を見てやってきたのは着ぶくれの女。
館長を始めとして、戻し屋ちゃん、運び屋、語学屋など個性的な面々がいる中で働き始めるのですが、仕事をしている様子はさっぱりなく、わがままの言い放題です。
ある日、つまらない本ばかりのこの図書館に、ただ一冊だけ伝説の本と呼ばれる面白い本があるという話を聞きます。
着ぶくれの女は戻し屋ちゃんと図書館に泊り込み、伝説の本を探索するのですが・・・・。
う~ん、このシュールでユーモアのあるセンス。
以前に読みましたデビュー作の「キリハラキリコ」でそのセンスに魅せられたわけですが、この作品でもその魅力をたっぷりと味わわせてくれます。
前作と同じく一話読みきり形式の構成ですが、これがまたなんとなく雰囲気に合っているんですね。
つかみどころのない個性的なキャラクター、不条理でほんわかした雰囲気のストーリーですが実はシビアだったり。
本や図書館というモチーフを扱っていますので、本好きな人はいちだんと楽しめるんじゃないでしょうか。