2014年12月10日

「羅生門・鼻・芋粥」芥川龍之介

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芥川、初期の短編集です。

やはり表題の3作はいいですね。

「羅生門」、生きる為に仕方ないんだと主張し、死人から髪の毛を抜く老婆。

それならばと下人も生きていく為に老婆の着物を剥ぎ取る。

エゴの正当化であり、しかしやむを得ないシビアな現実もあります。

ま、結局はどいつもこいつもということですが。

なんだか食物連鎖のようです。(笑)

「鼻」は鼻が異様に大きく顎の下まで垂れ下がっている内供の話。

鼻を小さくする方法を見つけてその通りになるのですが、やはり周りから笑われる。

他人というのは意地悪いものです。

「芋粥」は飽きるほど芋粥を食べてみたいと願う五位。

その願いを叶えてやろうと恐ろしいほど大量の芋粥を出され、見ただけで満腹になり、願いが叶ったどころではなくなります・・・・。

芥川は歴史に材を取った教訓的な話が多いですね。

それをビシッと決まった文章の短編で読ませる。

そして人間の寂しさのようなものを感じさせるあたり、芥川の味わい深さかと。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする