2015年02月18日

「ぼくが料理人になったわけ」小林充

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いろんな料理人をタイトルの通り紹介した本です。

登場する料理人は、高橋徳男、道場六三郎、堀田貞幸、礒本忠義、吉川敏明、中西彬、井上旭、片岡護、中村勝宏、佐藤冨勝、高橋金男、新津武昭、小林幸司。

内容は目新しくありません。

よくある料理人の半生を描いた本です。

よくあるといいましても決してその料理人の半生が平凡だと言っているわけではありませんので念のため。

本のコンセプトとしてです。

人物が多いのでそれぞれの紹介はコンパクト。

改めて思ったのは、やはり現在重鎮となっておられる人たちは道を作ってこられたのだなぁと。

フランス料理でいえば、現在のように気軽に海外に行ける時代ではないときになんとしてでもとフランスに乗り込んだり。

日本料理でも中華料理でもやはり時代を感じさせる熾烈な修業時代をくぐり抜けておられます。

そしてもうひとつ思ったのが、この本に登場する料理人の知名度なんですね。

一般的に名前を知られているのはほぼ個人店の料理人です。

ホテルの料理長というのはほとんど知られていない。

もちろん業界では響いているのでしょうけど。

柴田書店の「専門料理」やイマージュの「シェフ」なんかを見ていますといろんな料理人を知ることができますが、そんなのに目を通している一般人はよほどのマニアでしょう。

まあ知名度と実力は必ずしも比例しないでしょうけどね。

それはともかく、いろんな料理人の経歴を知ることができますので、興味ある人には楽しめる一冊です。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 『こ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月16日

「涼宮ハルヒの消失」谷川流

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シリーズ第4弾。

キョンがクリスマスを目前にしたある朝学校に向かうと、なにかが違う。

登校途中でクラスメートの谷口と会うのですが、昨日しゃべっていたことと食い違います。

教室に入っても同じくで、なによりも大問題はキョンの後ろの席にいるはずの涼宮ハルヒがこのクラスにいないこと。

その代わりにいたのはなんと、過去にキョンを殺そうとして失敗し消失した朝倉涼子でした。

誰も涼宮ハルヒのことは知らず、古泉一樹もこの学校にはおらず、朝比奈みくるはキョンのことを知らずに怯え、長門有希もいつもの無表情ではなく人間らしい感情がある。

キョンはどうやらとんでもない世界に自分が置かれてしまったことに気付きます・・・・。

作者、頑張ったなぁという印象ですね。

シリーズ4作目にして大技を出してきたなと。(笑)

なにしろメインのハルヒがいなくなってしまうのですから。

いまや文壇の大御所である筒井康隆氏がこのシリーズを褒め、その中でもいちばん出来がいいと評価しているのがこの「涼宮ハルヒの消失」というのは有名な話。

これに刺激を受けて「ビアンカ・オーバースタディ」というラノベ作品まで書いてしまいましたしね。

それはさておき、この作品ではハルヒがいなくなったことによりキョンのハルヒへの思い入れが吐露されます。

いつもハルヒに振り回され不満だらけのキョン。

ですがハルヒが仕切るSOS団が無いなんて考えられません。

わがままなハルヒ、癒し系の朝比奈さん、クールな長門、調子のいいキザな古泉。

いつのまにやらキョンにとってはそれが欠かせない日常になっていました。

もちろん読者にとっても。

なのでこれは登場人物たちにとっても作者にとっても、一度リセットしてハルヒの存在感や魅力を際立たせる効果が大だったと思います。

さて、次回作ではまたハルヒがどれだけ活躍(?)してくれるのでしょうか。

ラベル:小説
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2015年02月14日

「制服概論」酒井順子

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制服が好きだという著者。

高校時代は制服がなかったそうで、わざわざ友達と自主制服みたいなのを制定したそうです。

そこまでの制服好きですから、いろんな制服を見るのも大好き。

宝塚音楽学校や自衛隊にまで取材に出かけていきます・・・・。

いろんな制服について著者が見解を述べておられます。

例えば学校の制服というのは期間限定であるゆえに最強であると。

女子高生たちはその商品価値に気付き、昔と違って遊びに行くのでもあえて制服で出かけるとか。

まさに今がウリどきですからね。

制服こそJKの象徴です。

肉体労働者のブランドである『寅壱』なんてのも取材しておられます。

読んでみますとこれも奥深い。

思わずカタログが欲しくなりました。(笑)

しかし著者に限らず、日本人というのは他国に比べて制服好きではありますね。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 03:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月12日

「硝子の葦」桜木紫乃

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北海道は厚岸の寂れた飲み屋街にある1軒のスナックで火事がおこります。

焼け跡から発見された遺体は幸田節子30歳。

自分でガソリンをかぶって火をつけた自殺との見解です。

愛人関係にある税理士の澤木昌弘の目の前の出来事でした。

そんな序章のあと、話は過去にさかのぼって始まります。

釧路でラブホテルを営む幸田喜一郎は節子の夫。

交通事故で意識不明の重体になります。

そこから節子の日常に歪みが生じ始めます。

夫の前妻の娘である梢、短歌仲間の佐野倫子、その娘のまゆみ、夫の渉、節子の母親で喜一郎の愛人だった律子。

いろんな人物が節子に関わりあって、話はどういう結末にたどり着くのか・・・・。

なんともドロドロした人物設定です。

主人公の夫が母親の元愛人。

そして自分自身もホテルの税理士をしている澤木と愛人関係。

母親との葛藤、短歌仲間である佐野家の複雑な家庭環境、ハッパをやってる前妻の娘。

濃いですねぇ。

まともな繋がりはまったくない。

んで結局なんなんですかね。

節子に同情すべきなのか大したアマだと感心すべきなのか。

どちらにしろ私にとってはなんじゃらほいです。

ラストのずっこけぶりが原因でしょうか。(笑)

あのラストはちょっとね。

「はぁ?」と思いました。

まあ驚愕の結末といえばそうなんでしょうけど。

文章の言い回しにわかりづらい部分が多々あったのも気になりました。

ラベル:小説
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2015年02月10日

「ふらんす料理への招待」日影丈吉

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まず最初の章で読者にフランス料理に高級なイメージを持っていないかと著者は問いかけます。

普通なら決してそんなことはないというところですが、「高級という点は認めてもいいが」ときます。(笑)

ただし「様式的な格式ばった食事は、フランス料理の本質とはなんの関係もない」と。

なんやらようわかりませんが。

この本の内容の初出は1971年と1976年。

今と違い、まだ一般庶民にはフランス料理が馴染みない時代です。

そんな時代にフランス料理を啓蒙しようとしたのは立派。

でもフランス料理といってもピンキリでして、当然ながら一般的なフランス人の食事は決して高級ではありません。

日本でいえば料亭クラスの料理を日本人が毎日食べているわけじゃない。

そんなのは特別です。

この本ではレストランの料理を焦点にして語っておられるので、「高級という点は認めてもいいが」となってしまうのですね。

フランス料理といえばレストランというのがやはり時代を感じさせます。

もちろん今もそうなんですが。

70年代は街中に気さくな店などなく、高級ホテルのレストランで食べる料理という時代でしたし。

なのでこの本はフランス料理への招待というよりも、フランス料理店への招待といったほうがいいかもしれません。

ちなみにこの著者はミステリー作家ですが、フランス料理に対しての造詣は深く、帝国ホテルの村上信夫氏やホテルオークラの小野正吉氏といった伝説のシェフたちを君付けで呼んでおられたような立場です。

すごい。(笑)

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ひ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする