学生は圧倒的に女子が多いという京都の外国語大学。
ドイツ語スピーチのゼミを担当しているバッハマン教授は学生たちを『乙女』と呼んでいます。
みか子たち『乙女』はスピーチコンテストで「アンネの日記」の一部を暗誦しなければなりません。
コンテストを前に緊張する『乙女』たちですが、そんな中、教授とある女学生の黒い噂が流れます。
『乙女』にあるまじき行為です。
やがてみか子がその黒い噂の張本人になってしまいます・・・・。
う~ん。
タイトルに「密告」という言葉があるように、女学生とアンネを重ねつつ話が展開していくわけですが、どうも私にはこの小説のよさがわかりませんでした。
真面目なのかふざけているのか。
嶽本野ばらのような森奈津子のような。
少女マンガ的なノリでもあります。
まあそれがこの作品の持ち味ではあるのですが。
じゃあ面白いのかというと・・・・。
アンネの人生を重ねるほど作品中の女子大生の学園生活に重みがあるんでしょうか。
読み終えて内容がまったく記憶に残らず、数日したらさっぱり忘れていたほど。
私にとってはそれくらい印象の薄い作品でした。
ラベル:小説