2015年07月01日

「愛より速く」斎藤綾子

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当時23歳で大学を卒業したばかりだった著者が、その奔放な性遍歴をあっけらかんと書いた自叙伝です。

小説と思って読み始めたのですが、エッセイですね。

話題となったのはやはり時代でしょう。

女性が勢いよく社会に進出してきた時代でもありました。

ですが今ほど女性が性について語ることに解放的ではありませんでしたので、「女がこんなことを書くのか」、「この女が実はこんなにも好きモノなのか」というインパクトはあったと思います。

「知り合いになったら俺にもヤラせてくれるんじゃないのか」などと考えた男性もいたかもしれません。(笑)

SMやら売春やら近親相姦やらかなりエグイ体験を書いていますが、その文体はあくまでも軽い。

体験のヘビーな内容に比べて他人事のような書きっぷりのギャップが面白いんですよね。

これがやはり広く受け入れられた理由のひとつでもあると思います。

ただ私は「女性が赤裸々にエッチな体験を書いている」というそれ以上にも以下にも思いませんでした。

だって読んでもなにもありませんから。

もちろんその体験はセックスだけにとどまらず私など及びもしない修羅場をくぐってきておられますけども、「だから?」と。

やはり物書きとしてはそれ以上のものがありませんと。

ただ特異な体験を羅列しただけではね。

他の作品は未読ですが、これについては凡作だと思いました。

ラベル:エッセイ
posted by たろちゃん at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする