2015年10月15日

「おさな妻」富島健夫

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17歳で母を亡くした玲子。

母と娘ふたりだけの暮らしだったので玲子は叔母の家に引き取られます。

叔母はいい人なのですが、その夫が執拗に迫ってくるのです。

耐えかねた玲子は家を出て一人で暮らすことにします。

幸い母が生前に貯めていてくれた貯金や証券がありました。

玲子は高校に通いながら保育園で働くことになります。

まゆみという園児が玲子になつくようになるのですが、その父親の吉川誠一に玲子は惹かれるようになります。

吉川は30歳手前で妻を亡くしてまゆみとの二人暮らし。

吉川もまた玲子に惹かれるのです。

18歳になり玲子は吉川と結婚します・・・・。

「おさな妻」なんてなんだかポルノ映画のタイトルのようですが。(笑)

そのような内容を想像してしまいがちですが、思春期の女性の恋愛と生き様を描いた青春小説です。

まあ、初夜の描写なんかもあったりしますけどね。

それはともかくとしまして、高校生の女の子が妻になるという斬新な設定。

発表されたのは昭和45年ですからね。

引き取られた家ではスケベオヤジに迫られ、結婚後は夫の浮気疑惑なんてのもあったりして、けっこうパターンな展開ではあります。

悩みながらも健気に夫の愛を信じる玲子。

ロマンチックな小説です。

設定を現在にしてこのような話を書けば時代錯誤もはなはだしいですが、この時代の小説としてこれはありでしょう。

でも現在においても根本は変わらないのではないかという気もしますけどね。

現代のチャラチャラした男女よりはよほどいい。

清々しいものがあります。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 02:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 『と』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする