2015年11月19日

「独創短編シリーズ 野崎まど劇場」野崎まど

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いやもう。

おバカ。

これしかないですね。(笑)

よくもまあこのような小説を思いつき、書いたなと。

思いついても普通は書きませんし、編集者も採用しないでしょう。

なのでよくぞこのような本を出してくれたものだと思います。

文字に限らず記号やイラスト、なんでも取り入れて表現しておられます。

ネット世代、ゲーム世代、マンガ世代の感性でしょうね。

こんなのは小説ではないという意見もあるでしょう。

それならば別に“小説”と名乗らなければいい。

新しい表現形式だと胸を張ればいいのです。

とにかく面白ければいいという観点においては実にけっこう。

芥川賞や直木賞といった文学賞らの小説たちと対極をなす作品群です。

私は支持します。

筒井康隆の評価を聞いてみたい。(笑)

ラベル:小説
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2015年11月17日

「フォーカスな人たち」井田真木子

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時代は1980年代から90年代にかけて。

バブルの時代です。

そんな時代に写真週刊誌を賑わせた5人の人たち。

黒木香、村西とおる、太地喜和子、尾上縫、細川護熙。

あの時代だからこそ登場し、話題をふりまき、自身も知らずのうちに翻弄され、そして消えていった人たち。

著者が入念な取材で検証したルポタージュです。

現在も写真週刊誌ってあるんですかね。

インターネットの普及もあり、昔ほど需要はないと思いますが。

しかし80年代90年代というのはまだインターネットは普及しておらず、下世話な話題を画像で見せるということでは写真週刊誌の独断場でした。

そんな中からなぜこの5人かというのがいまいちよくわからないのですが、それぞれの人たちを紹介する前に当時の話題の人たちも取り上げておられます。

なのでけっこう内容は厚い。

20年前30年前の話題なので今からすれば「ああ、そんなこともあったな、そんな人もいたな」と懐かしい気持ちになります。

だからなんなのという気もしますが、時代の記録ということでそれなりには価値があるのかなと。

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2015年11月15日

「二流小説家」デイヴィッド・ゴードン

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4人の女性を殺害して死刑判決を受けているダリアンから、小説家ハリーに手紙が届きます。

死刑が執行される前に事件の全貌を話すので執筆してほしいと。

これが本として出版されればベストセラー間違いありません。

ハリーは刑務所へ面会に行きます。

しかしダリアンはハリーに条件を出します。

全国から自分にファンレターを出してきた女性を取材し、その女性とダリアンの情交を小説にしろというのです。

気が乗らないながらもハリーは引き受けるのですが。

取材した女性の次々の死。

そしてハリーにも魔の手が迫ってきます・・・・。

550ページほどのたっぷりとしたボリュームです。

といってもあちらのミステリーってみんなけっこう長いですけどね。

途中に何度もハリーが書いている小説が挿入され、劇中劇のような構成です。

そして文学論なんてのも語られていますね。

これらが作者のちょっとしたお遊びのようでもあり、この小説に厚みを与えています。

主人公のハリーがちょっと頼りない3枚目的なキャラという設定には親しみを感じました。

ハードボイルドの主人公のようなのはちょっとね。

ミステリーとしては当然でしょうが、最後まで事件の真相がわからない展開もよかったと思いました。

ダリアンは刑務所にいるにもかかわらず、同じ手口の殺人が次々と起こるのです。

ハリーさえも付け狙うその犯人とはじゃあいったい誰なのか。

ダリアンとその人物の関係が今まであきらかにされなかったことに疑問を感じましたが。

ですが、まずまず楽しめました。

ラベル:海外小説
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2015年11月13日

「オモロイやつら」竹本浩三

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著者は吉本新喜劇の作・演出を手がけてきた人です。

この本の出版時(平成14年)は吉本興業の顧問であり大学の教授でもあります。

そんな著者が関わってきたオモロイ芸人たち。

登場するのは、西川きよし・ヘレン、花菱アチャコ、今いくよ・くるよ、藤田まこと、トニー谷、宮川大助・花子、人生幸朗、桂文珍、笑福亭鶴瓶、伴淳三郎、レツゴー三匹、林正之助・林せい。

でもこれ、どういう基準で選んだ人たちなんでしょ。

まったく脈絡がありません。

ないとだめなのかというともちろんそんなことはないんですけども、でもなんだかなぁと。

著者としてはご自分が深く関わってこられた人たちを紹介されたのかも知れませんが、読むほうとしてはこのラインナップに馴染めません。

それは紹介されている芸人さんに対してではなくこの本の構成にです。

ある程度基準は必要なんじゃないでしょうか。

西川きよしの場合は横山やすしではなくヘレンとコンビで紹介されています。

なんでやすしきよしやないねんと思います。

裏話的路線ということでこれもありかもしれませんが。

役者では藤田まことに伴淳三郎が登場しています。

じゃあ白木みのるは?

森繁久弥は?

それなら藤山寛美も取り上げてよと。

でも寛美は松竹だから関わりがなく無理だったんでしょうか。

もちろん一冊の本にいろんな人を収めるには限りがあります。

だからこそしっかりとしたテーマのもと、きっちりと構成していただきたかったわけです。

著者の文章も私にとってはオモロくなく、期待はずれの本でした。

ただ著者が見聞されたそれぞれの芸人さんのエピソードは貴重です。

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2015年11月11日

「世界ぐるっとほろ酔い紀行」西川治

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世界には国の数だけといっていいほどさまざまな酒があります。

カメラマンでありエッセイストでもある著者が40年にわたり各国で飲んできた酒とエピソードを写真入りで紹介したエッセイです。

もちろん酒には肴がつきもの。

美味しい肴を食べてこそ酒がもっと美味しくなるというのが著者の主張。

なので酒だけではなく一緒に食べた料理も紹介されています。

著者は料理研究家でもありますしね。

飲みながら食べながら地元の人たちとコミュニケーションする描写が実に楽しそうに思えます。

しかし40年もの記録をよく一冊にまとめたものです。

表紙の真ん中下段の写真は著者ですが、かなりお若い。

293ページの写真と比べると年月を感じます。

読んでいてほろ酔うようないい気分の一冊でした。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 04:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 『に』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする